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毒混じりのホウレンソウ、健康被害広がる 豪東部で62人受診、子どもも病院へ

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意識障害や幻覚など訴える 大手スーパーは一斉リコール

オーストラリアの大手スーパー、コールズでリコールの対象となったホウレンソウ入りの商品(Photo: Food Standards Australia New Zealand)

 オーストラリアでホウレンソウの若葉「ベビー・スピナッチ」のサラダ用梱包済み商品を食べた人が、意識障害や幻覚症状など深刻な体調不良を訴えている問題で、被害はシドニーがある東部ニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州から南部ビクトリア(VIC)州などに拡大している。

 政府の規制当局「オーストラリア・ニュージーランド食品安全基準局」(FSANZ)は「安全ではない植物の原料によって汚染されているおそれがある」があるとしており、何らかの毒物が付着した葉などが混入したもようだ。同局は、ホウレンソウを食べて次のような初期症状が出た人は、直ちに医師の診断を仰ぐよう呼びかけている。

 ◇せん妄状態または意識障害
 ◇幻覚症状
 ◇瞳孔散大(瞳孔が通常より大きく開いている状態)
 ◇動悸・息切れ
 ◇顔面紅潮
 ◇目のかすみ
 ◇腔内および肌の乾燥

 民放テレビ「9ニュース」によると19日午後までにNSW州で42人、VIC州で20人の合計62人が医師の診断を受けたとされる。北東部クイーンズランド(QLD)州では、毒物に関する電話相談に少なくとも26件の問い合わせがあり、子ども1人がホウレンソウを食べた後に病院で診断を受けたという。首都特別地域(ACT)でも保健当局が毒物汚染の疑いがある数件について調査を進めている。

 当初健康被害が報告されたのは、シドニーにあるディスカウント・スーパーのコストコで販売されていた「リビエラ・ファームズ」製の商品だったが、19日午後現在までに大手スーパーの「ウールワース」や「コールズ」、「アルディ」の商品もリコールの対象となっている。

 FSANZは以下の商品を購入した人に対して「食べずに買った店に返品し、払い戻し手続きをするように」と注意を喚起している。リンク先をクリックすると、FSANZのサイトでリコール対象商品の写真や賞味期限など詳細を確認することができる。

<NSW州とVIC州、ACTのコストコ(Costco)で販売>
●Riviera Fresh – Riviera Farms Baby Spinach

<VIC州のアルディ(Aldi)で販売>
●Fresh Salad Co – Fresh and Fast Stir Fry

<NSW州、ACT、QLD州、VIC州のウールワース(Woolworths)で販売>
●Woolworths – Chicken Cobb Salad and Chickpea Falafel Salad

<QLD州、NSW州、ACT、VIC州、北部準州(NT)のコールズ(Coles)で販売>
●Coles – Spinach, Chef Blend Tender Leaf, Baby Leaf Blend, Kitchen Green Goddess Salad, Kitchen Chicken BLT Salad Bowl, Kitchen Roast Pumpkin, Fetta & Walnut Salad, Kitchen Smokey Mexican Salad, Kitchen Egg and Spinach Pots
 
 FSANZは調査が進むにつれてリコールがさらに広がる可能性があるとしており、同局や各州の保健省のウェブサイトを確認するよう呼びかけている。

■ソース
“Recall of baby spinach products”(Food Standards Australia New Zealand)
Number of toxic spinach cases rises as recall expands (9 NEWS)

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