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14年ぶりに値上げ シドニーのハーバー・ブリッジとハーバー・トンネル通行料金

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6.8%引き上げ ピーク時は4豪ドルから4.27豪ドルに

シドニー・ハーバー・ブリッジ(Photo: 守屋太郎)

 オーストラリア東部シドニー湾を横断する道路・鉄道併用のアーチ橋「シドニー・ハーバー・ブリッジ」と、道路専用の海底トンネル「シドニー・ハーバー・トンネル」の通行料金が10月29日、14年ぶりに値上げされる。橋とトンネルを所有するニューサウスウェールズ州政府が23日、発表した。

 いずれも、市内北部から中心部に入る南向き車線(北向き車線は無料)で、普通車の場合、ピーク時の平日の午前6時30分〜午前9時30分と同午後4時〜午後7時は4豪ドルから4.27豪ドルに、平日の午前9時30分〜午後4時と週末の午前8時〜午後8時は3豪ドルから3.2豪ドルに、平日の午後7時〜午前6時30分と週末の午後8時〜午前8時は2.5豪ドルから2.67豪ドルに、それぞれ引き上げる。





値上げ幅はインフレをはるかに下回る

 州政府は2009年1月の前回の値上げ以来、橋とトンネルの通行料金を据え置いていた。今回の値上げ率は6.8%となったが、州政府は「料金が据え置かれた14年7カ月間の物価上昇率と比較するとわずかな上昇だ」と弁明した。

 なお、豪準備銀の「インフレ計算機」によると、2009年1〜3月期から直近2023年4〜6月期までの消費者物価指数(CPI)の上昇率は44.54%となっている。値上げ幅はこれを大幅に下回っており、州政府の指摘は間違いではないようだ。

 値上げによる歳入の増加分は、一定の有料道路通行料金を利用者に返金する施策の財源に当てる。同州の労働党政権は17日、1週間当たり60豪ドルを超える道路料金を2024年1月1日以降、利用者に返金すると発表していた。今年3月の州選挙で政権を奪回した労働党は、生活費高騰対策の一環として道路料金の上限導入を選挙公約に掲げていた。

 今回の橋・トンネル代の値上げにより、例えばシドニー北郊から毎朝、市内中心部の職場まで週5日、橋かトンネルを通って自動車通勤している人にとっては、1週間当たり1.35豪ドル、4週間で5.4豪ドルの負担増になる。しかし、他の高速道路も併用していて1週間当たりの料金が合計60豪ドルを超える人にとっては、実質的な値下げとなる。

■ソース
Sydney Harbour Bridge and Tunnel tolls to rise, Media Release(Minister for Roads, Special Minister of State, NSW Government)





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