第17回 シドニー、メルボルンのオフィス物件の市場

豪州不動産事情

不動産のプロに聞く 豪州不動産事情

第17回

シドニー、メルボルンのオフィス物件の市場

シドニーCBDでは、2010年から増加傾向にあったオフィス物件の供給も11年中旬にピークを迎え、12年には大きな新規開発の完成はありませんでした。しかし、引き続き安定した需要増により、12年1月に9.7%だった空室率も、7月には8.2%に減少しています。

新規ビルの完成に伴い、13年中旬には空室率の回復が見込めるものの、14年には新たな建設がないため、それも一時的なものと見られています。15年以降は、既にいくつかの企業の移転が決まっているバランガルー(Barangaroo)・エリアの大型開発が完成予定であるものの、しばらくは空室率に大きな改善はないものと予想されます。

賃貸市場においては全体的に活気はないものの、空室率が低く賃料の上昇が著しいメトロ・エリアやCBD近郊エリアのテナントによる新規契約が増加しています。

また投資の観点からは、国内外どちらの投資家からの投資の需要も好調を維持しています。12年は国内機関投資家からの需要が著しく増加しました。

物価上昇よりも家賃の上昇率の方が若干高く、12年はインセンティブが少しずつ上昇傾向にありました。

メルボルンCBDでは、12年1月に5.2%まで落ち込んだ空室率が少しずつ上昇の傾向にあり、13年中旬までに7.5%程度まで上昇する見込みです。また、現在の経済状況や空室率の増加により、家賃は安定し、インセンティブは増加の傾向にあります。

現在もいくつかのオフィス・ビルの開発が検討されており、需要の目処次第では引き続き新規開発が行われる予定です。


豪州不動産事情

 

スターツ・インターナショナル・オーストラリア
取締役シドニー支店長 寺田環
NSW州不動産業者免許(フルライセンス)所持

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