第19回 賃貸住宅市場の動向

豪州不動産事情

不動産のプロに聞く 豪州不動産事情

第19回

賃貸住宅市場の動向

2012年度は、シドニー近郊の空室率は1.8%とまだまだ厳しい状況は続いていましたが、今年に入り、オーストラリアでは賃貸から住宅購入への切り替えが加速していることで、都市部での賃貸住宅の空室率が上昇傾向にあるようです。

賃料についても依然、緩やかな上昇が続き、12年の賃貸住宅における週当たりの賃料は、州・準州各首都平均で戸建てが439ドル、ユニットが386ドル。それぞれ11年からの上昇率は4.62%と4.75%でした。

パース、ダーウィン、ブリスベンではレントが上昇、そのほかの都市では横ばい、もしくは若干の下降も見られました。

シドニーの賃料は戸建ては変動がなく、ユニットは2.2%の上昇に留まりました。ファースト・ホーム・バイヤー層の購入希望者が増えたことが、賃貸物件の需要の減少に繋がっているようです。しかしながら、シドニーの慢性的な住宅供給不足が解消されているわけではありません。

メルボルンは、アデレード、ホバートに次いで安く、戸建てはシドニーより28%も安い状況。シドニーと似て、12年の物件需要はファースト・フォーム・バイヤーの動きもあり穏やかでしたが、メルボルンでは供給により空室率も増え、競争率も低くなっています。

一方、ブリスベンは空室率が低く、競争率が高くなってきています。パースでも、急激な人口増加によって賃料が急騰しており、ダーウィンでも同じ現象が起きています。

投資的観点から見ると、ブリスベンとパースは平均利回りも高く、戸建ては両都市とも5.27%、ユニットは賃料が急激に上昇しているパースで5.77%となっています。

メルボルンは供給過剰気味ですが、シドニーはまだまだ供給不足ということで依然賃貸も厳しい状況が続くでしょう。


豪州不動産事情

 

スターツ・インターナショナル・オーストラリア
取締役シドニー支店長 寺田環
NSW州不動産業者免許(フルライセンス)所持

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