家の購入・売却で気をつけるべきことは?

日豪プレス法律相談室

 


第18回

不動産の売買について

 

Q: 家の購入・売却の契約時に気を付けるべきことを教えてください。
 

A: 不動産の購入・売却の際には、契約書に署名する前に法的アドバイスを受けることが重要です。商業物件ではなく、特に住宅の売買の場合は、不動産エージェントが、QLD州不動産協会(Real Estate Institute of Queensland = REIQ)指定の標準契約書を使い、不動産売買契約書を作成するのが一般的ですが、サインをする前に弁護士に相談し自分の状況に応じた条件であることを確認したり、必要であれば特約の作成を依頼することができます。

住宅購入の際、「希望の購入価格を記入し、サインをして提出するように」と不動産エージェントに言わるままサインし、結果、実は契約書にサインしてしまっており、契約が成立してしまったというケースも聞くことがあります。

自分が売り手の場合でも、決済(購入価格の支払い・所有権の譲渡が行われること=Settlement)の日程など、自分の希望があれば契約が締結される前に契約書に盛り込まれているようにすることが重要です。例えば、今住んでいる家を売り、同時に引っ越し先の家を購入する場合には、両方の家の決済が同時に完了することを条件にするなど、適切な特約が契約書に含まれている必要があります。さもなければ、一方の契約が何らかの理由で破棄となったり、延期・完了しない場合、住む家がなくなってしまったり、購入金が支払えなくなる危険があるからです。

ほかに気を付けるべき点として、REIQの標準契約では、通常、物件・増築部分・プールなどが必要な建築許可なしで建築されていたと分かった場合でも、契約を解約できないことはご存知でしょうか?

また、些細なことのように思われるかもしれませんが、契約書署名の時点で、契約書に購入者の名前が正確に記載されていることも重要です。特にご夫婦での購入や会社名義での購入では、その旨が分かるように初めから名前が記載されていることが、後の余計な費用・時間を防ぐポイントになります。

契約書は1度サインをしてしまうと、その契約にのっとってのみ解約が可能となります。そのため、サインをする前に、弁護士よりアドバイスを受けることが重要です。

上記は一般的な情報であり法的アドバイスではありませんので、個々の案件に関しては弁護士より法的アドバイスを受けてください。


中山渚央里
2009年に弁護士資格を取得。リトルズ法律事務所所属。主に商事案件・会社法・不動産業務を専門に担当している。

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