第20回 投資タイミングの重要性

夢をかなえる豊かな明日への投資術

第20回 投資タイミングの重要性


文=諸星きぼう

投資や資産運用を勉強し始めて、投資理論で最初に習うこととして「長期投資、分散投資」があります。

実は、長期に投資し、分散するというのは、あまり“儲からない”投資であることをご存知ですか?

この2つは、「リスクを減らす」ということに重点があり、リスクが減るということは収益性を犠牲にするということになるからです。

とはいえ、リスクをコントロールすることは、最も基本であり、まずは取り組むべきことではあります。

儲からなくても良いのです。あなたのゴール到達のための収益率を達成する資産を積み上げることが重要なのですから。

さて、ここで1つのテーゼがあるのですが、投資理論の世界では、投資タイミングは関係なく、資産構成が重要であるとされております。

しかし、私たちの実感では、そんなことはないとすぐに分かりますよね。リーマンショック前での投資、ITバブル崩壊前の投資、90年の日本のバブル崩壊前の投資の実績を考えれば、一目瞭然です。

やはり、資産価格が高値の時に投資すれば収益率は低くなり、しかもリスク許容度を超える下落に遭えば損失を出す憂き目に会います。資産価格が下がった時点で投資をするのが最も効率が良い(収益性が高い)ことは自明の理ですよね。

では、どうやって資産価格の下落時を知ることができるのか?という問題があります。

世界の大富豪は皆、資産価格が下落した時に投資を行っています。彼らは、未来を予見できたのでしょうか?

否、そんなことはできませんし、そんなことができる必要すらないのです。大富豪たちは、バブル崩壊のように相場が崩壊した時のみに、投資するのです。

リーマンショック後、ウォーレン・バフェット氏の投資が話題になったので、大富豪たちの投資行動を少し垣間見ることができましたね。救済色も強かったですが、歴史的安値になっているゴールドマンサックスの優先株式にバフェット氏は大量に投資しましたね。今では株価は何倍になっているでしょう。

相場大急落時には、まだ下がるかもしれないという不安があります。「落ちてくるナイフは拾うな」という相場格言もあります。いつ買いに入るかということが難しいようにも思われるかもしれません。

それを判断するには、自分なりのクライテリア(基準)が重要になってきます。投資したい資産の価格が下落し、長期で見て、そして十分な収益を上げられるような価格になれば投資したら良いのです。

そのクライテリアの1つが利回りです。利回りが高ければ、仮に投資した資産の価格がなかなか上昇しなくても、寝ているだけでキャッシュが入ってきます。十分な利回りがあれば、じっくり待つことができます。拙著でも書いた「ポジティブ・キャリー」の資産を持つことになります。

だから、その後、さらに下げても気にする必要はありません。将来、十分なリターンが既に約束されているのですから。

投資したら、後は資産を保有しているだけで良いのです。世の中が落ち着き、人々がこぞってその資産を買い出したら、売ってあげれば良いだけです。

後は、再び暴落するまで、寝て暮らすだけです。

どうですか?大富豪の投資って、簡単そうでしょ?あなたも、同じことをすれば資産家になれるのです。

でも、いつまでも暴落するような局面が来ないと投資ができないし、資産が積み上げられないのでは?と不安になるかもしれません。

暴落局面は必ずやってきます。それは、歴史が証明してくれています。それでも、いつごろやって来るのかを知りたいと思うのが人の常です。

そこで、私は200年の金融の歴史を調査し、1つの法則を見出しました。

それは、「経済覇権国市場の10年サイクル」です。覇権国というのは世界経済を支配している国であり、現在なら米国です。日本もほんの束の間でしたが、そうした時期がありました。


©有限会社インベストメント・サロン

この「10年サイクル」を理解すれば、投資タイミングに悩む必要がなくなります。インベストメント・サロン投資学校では、この「10年サイクル」を教えており、学校の卒業生は投資タイミングをうまくつかめるようになってきております。

こうしたサイクルは、「歴史」を学ぶことで見出すことができます。

歴史を学ぶということは、実は、未来を知ることでもあるのです。「歴史は繰り返す」という言葉があるように、人間というものは、あるサイクルで同じ過ちを繰り返すものなのです。

マーケットも人の行動によって形成されているものですから、「歴史は繰り返す」ではありませんが、ある一定のサイクルをもって動いているのです。

ですから、そのサイクルである周期性を見出すことができれば、投資に役立てることができます。

特に、投資の対象である資産は価格で表わされますから、その価格推移をチャートというもので確認することができます。

世の中では、チャート分析とかテクニカル分析と言って、専門的な分析手法を研究し、トレーディングに役立てている人もたくさんいます。

しかし、ここで分析するチャートは、もっと長い期間でチャートを見ていきます。

木を見ていないで森を見て投資していきましょう。あなたの投資は、将来の歴史の中の第1歩となるのです。

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著者プロフィル もろぼしきぼう

投資教育家。(社)証券アナリスト協会検定会員。1988年東京大学経済学部卒。メガバンク、外資系銀行時代は東京、ロンドンでデリバティブ・トレーディングを実践。独立後、日本人の金融リテラシー向上のため投資家教育を行っている。現在、賢明な投資家の集まりであるインベストメント・サロン(http://www.ideal-japan.com/)を運営、投資アドバイスを行っている。著書に『お金は週末に殖やしなさい』(2010/10)、『大恐慌でもあなたの資産を3倍にする投資術』2009/3)。オフィシャル・サイト: www.ideal-japan.com ブログ「自由人ダンとオーストラリア」: ameblo.jp/daichi-megumi ブログ「諸星きぼうの豊かに生きるための思考法」: daichi-megumi.blogspot.com Facebook: www.facebook.com/#!/kibo.moroboshi

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