Public Liability保険とは何をカバーするのでしょうか?

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Q: 近々シドニーに事務所を開設して事業をスタートします。事務所を賃貸する際、大家からPublic Liability保険の手配をするように言われましたが、これは何をカバーする保険なのでしょうか?
(40歳男性=会社員)

A: 一般的なPublic Liability保険は対人・対物の賠償責任保険を指します。お問い合わせのケースは、賃貸中に何らかの責務違反(賃貸人としての安全管理などを怠っていた場合)により他人がケガを負ってしまったり、他人の物を壊してしまった結果、損害賠償を求められ、法的にも責任ありとなった場合に被保険者を守る保険です。

例えば、事務所に外部から来客があって、その人が事務所内で滑って転んでケガをしてしまい、転んだ原因が事務所の安全管理を賃貸人がきちんとしていないからだとされた場合、もしくは事務所内の配水管に問題があり、修理をしていなかったために下の階にまで水漏れの被害が及んでしまった場合など、一義的には大家側の責任となるかもしれませんが、翻って賃貸人の管理責任を問われないとも言い切れません。

また、たとえ結果的に賃貸人側に責任はない、ということになった場合でも、その過程で発生するであろうDefense Costなど、訴訟を受けたならば当然その対応アクションを起こすことになり、おのずとそれに対する費用がかかることになります。それらについてもPublic Liability保険で対応できます。

保険手配をする上で重要なのは、この保険は被保険者の業務活動に起因して損害賠償責任が発生した場合に対応しますので、自社の業務内容を過不足なく保険会社に対して申告した上で保険を組み立てるという点です。事務所を借りる時には、実質的な業務を行っておらず当座賃貸人としての賠償責任をカバーできるよう手配した保険でも、本来の業務が本格稼動した際には、それに応じて保険も手直ししていく必要があります(当然業務内容の変更により保険の対象となるリスクも変わりますので、それに伴って保険料についても調整されることがほとんどです)。

業務に関わる法人向けの保険は、会社の形態や事業内容によって効率的な手配方法がさまざまとなります。今回はご質問にあった賠償責任保険について簡単にご説明しましたが、無事に事務所開設ができた後には、それ以外にも在庫や自社資産に対する火災、盗難などの財物保険や、物流に対する輸送保険なども、業務内容に合わせて過不足なく手配していくことが重要でしょう。

また、従業員に対しては労災保険や医療保険など、さらにはさまざまな専門分野におけるリスクに対して適宜に賠償責任保険の手配が必要になります。

 

実際の保険手配の際には、個別に専門家へ相談をして、効果的に保険手配することが重要です。


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斉藤 大(さいとう だい)

エーオン・リスク・サービス・オーストラリア・ジャパン保険サービス部
世界最大手のリスク・コンサルタント会社豪州法人の日系専門部署で日々日本人顧客の法人・個人保険アレンジ、クレーム処理などを担当。

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