学生の職場実習生(WorkExperience)を迎えます

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Q: 会社で人事を担当しているのですが、近々私の会社で学生の職場実習生(WorkExperience)を迎えることになりました。基本的には事務所での簡単な事務作業を手伝ってもらうことになると思いますが、何か保険に関して注意する必要がありますでしょうか。

(32歳会社員=男性)

A:  ご質問のケースで保険的観点から注意が必要なのは、実習生自身が就労中にケガを負った場合の手当てと、実習生が会社の業務活動に関連して第三者に損害を与えてしまった場合の手当てが考えられます。

まず最初のケースですが、オーストラリアでは就労中のケガに対する治療費などについては基本的に労災保険(Workers Compensation)で補償されます。しかしながら労災保険では有給の従業員についての対応はできますが、無給で働く実習生やボランティアの方はその適用対象に入りにくいのが一般的です。

ご質問のように近年実習生を受け入れる会社も増えてきておりますので、そうして迎え入れた対象者たちが活動中に大きなケガをしてしまった場合にも何かしらの補償をする必要があるかと思いますが、その際には傷害保険(Personal Accident Insurance)の手配が有効となります。

この保険ではボランティアや実習生が、その活動の最中に突発的な事故で死亡、もしくは後遺障害を負った場合に保険で一時金が下りるように設計されています(活動に赴く道中についても対象として含めることが可能です)。

例としては職場での活動中に実習生が床で足を滑らせて骨折をしたケースなどです。

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ただし、この保険ではあくまでも突発的な事故でのケガによる死亡・後遺障害への一時金の支払いが一般的で、メディケアやそのほかの医療保険で補償される実質的なケガへの治療費などは通常、対象とはならないので注意が必要です。

また、この保険は一般的な会社組織が実習生やボランティアを受け入れる場合以外に、非営利団体が手配する例も多く、さらには受け入れる側のみならず送り出す側の学校などが自前の実習生に対して包括的に手配する方法を取ることもできます。

具体的な保険手配に際してはボランティアや実習生の延べ人数や活動内容などを基に保険料や補償条件が査定されますので、効率的に保険手配をするためには専門家のアドバイスを求められるのがいいでしょう。

また2つ目のケースとして第三者に損害を与えてしまった場合については、受け入れる側の会社で手配している一般賠償責任保険での対応が一般的ですが、こちらについては事前に既存の契約でボランティアや実習生も含めて保険対象者として取り扱いができているかの確認が重要でしょう。

 


 

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斉藤 大(さいとう だい)

エーオン・リスク・サービス・オーストラリア・ジャパン保険サービス部
世界最大手のリスク・コンサルタント会社豪州法人の日系専門部署で日々日系企業顧客の法人・個人保険アレンジ、事故処理などを担当

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