【税とビジネス】新型コロナウイルス不況への経済刺激策

新型コロナウイルス不況への経済刺激策

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による豪州経済への影響は深刻です。解雇、無給休暇、ビジネスの倒産、スーパーアニュエーション(以下、スーパー)の残高の激減など直接的、間接的にも悪影響が出ています。特に観光、留学、ホスピタリティー業に関わる人が多い日本人には深刻な問題です。この不況に対する経済刺激策として、2020年3月12日に連邦政府、州政府もいくつかの経済援助を行うことを発表しています。

◎1人750ドルの補助金

ファミリー・タックス・ベネフィットやセンターリンクからの補助金を受給している場合、受給者1人につき750ドルの補助金を受け取ることができます。対象者は自動で振り込まれます。

◎資産の一括減価償却が3万ドルから15万ドルに

年商500ミリオン・ドルまでのビジネスで、20年3月12日から6月末までに購入の機械、機材、車などの資産を減価償却(複数年にわたって経費にする)ではなく15万ドルまで一括で経費とできます。

◎給料の源泉徴収額50パーセント分が免除または支給

従業員の給料から引く源泉徴収(PAYG Withholding)はBAS(Business Activity Statement)やIAS(Instalment Activity Statement)にてATO(Australian Taxation Office)に納める必要がありますが、年商50ミリオン・ドルまでのビジネスで従業員を雇っているビジネスは補助が出ます(BASの支払いが減る)。また、給料が少ないなど源泉徴収がない場合も2,000ドルの補助があります。対象は3月BAS、4月IAS、5月IAS、6月BAS。

◎タックス・リターンやBASなどのATOへの遅延申告、支払いに対する罰金、利息の免除

通常タックス・リターンの未申告やBASの未申告には罰金が科せられ、未払いの債務がある場合は利息が加算されます。しかしCOVID-19に影響を受けた場合、この罰金や利息の免除が受けられる可能性があります。

◎その他

この他にも今回に限ってではないですが、COVID-19の不況により解雇になった人には、低所得家庭にはセンターリンクの失業手当「JobSeeker Payment (旧Newstart Allowance)」、子ども手当「Parenting Payment」などの補助金があります。また、スーパーは通常、60歳引退または65歳まで引き出すことができません。しかし、経済的苦境を理由に特別措置として引き出すことができます。
 その他の支援詳細については、当社ウェブサイトのブログをご参照ください。


賀谷祥平
競馬騎手、豪州公認会計士、米国公認会計士、登録税理士。James Cook University MBA、University of New England会計学修士、上智大学経済学部卒。2001年上智大学在学中に、騎手を志し豪州の競馬学校に入学。03年、NSW州Coffs Harbour競馬場にて騎手デビュー。現在はNorth QLDで騎乗している。
Web: www.facebook.com/shoheikayawww.ezytaxonline.com.au/ja

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