元豪首相、英商務庁の無報酬委員に就任

英国内与野党に反対の声、豪労働党も追及

 トニー・アボット元保守連合連邦首相がイギリスに渡り、イギリス政府の商務庁に無報酬ながら委員として任命されたことで、イギリス国内では野党労働党議員はもとより、与党保守党議員からも、アボット氏のこれまでの超保守的な言動を重大視して反対の声が挙がっている。一方、オーストラリアでも野党労働党が、「オーストラリアの首相を務めた人物がイギリス政府の委員を務めることで利害の抵触がありえる。また、オーストラリア人が外国政府のために働く場合にはオーストラリア政府にその旨を届け出なければならないという比較的新しい法律に基づいてアボット氏も登録する必要があるのではないか」と発言している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 アボット氏はもともとイギリス出身でオーストラリアに帰化したが根っからのイギリス派。「英豪両国の利益になるよう働く」と発言しているが、イギリス政府機関で働く限りイギリスの国益が優先する。オーストラリア労働党のクリス・ボウエン議員は、「オーストラリア政府はアボット氏を外国政府の代理人と見なすかどうかを明らかにしなければならない」と追及している。

 また、「アボット氏は首相時代にオーストラリアの貿易政策に関する情報と洞察を深める機会があった。イギリスという外国政府に雇われて、その情報と洞察を利用することについて連邦政府はどのように考えるのか説明してもらいたい」と語っている。

 連邦政府のクリスチャン・ポーター法務長官は、「アボット氏がイギリスとオーストラリアの貿易取引確保に貢献することを望む。当然ながらアボット氏は、外国政府の影響の透明化制度に基づく元連邦閣僚の義務を承知しているはず。外国政府の代理人として登録する義務があるかどうかを決めるのは本人の問題」と答えている。

 アボット氏が声明を発表し、「BrexitでEUを脱退したイギリスのために一働きできることを誇りに思う」と述べている。
■ソース
Tony Abbott’s appointment to Britain’s Board of Trade prompts questions from Labor party about foreign influence

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