「規制解除を急いで第三波があれば経済大打撃」

エコノミストら、早期州境閉鎖解除に警戒論

 9月6日、QLD州のジャネット・ヤング主席医務官は、クリスマス前にNSW州との州境閉鎖を解除することができるとしているが、エコノミストらは、「解除を急ぎすぎてコロナウイルス第三波が起きた場合の経済的損失ははるかに大きな打撃になる」と警戒論を唱えている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 8月31日、QLD州政府のキャメロン・ディック財相がミニ予算を発表し、コロナウイルス・パンデミックからの脱出に努力しているが、同州の経済悪化の原因は州境閉鎖と非難が出ている。

 QLD州出身のピーター・ダットン保守連合連邦政権内相は、「QLD州政府がNSW、VIC両州とACTのホットスポット地域住人のQLD州入域を禁止していることでQLD州は破綻する」と非難している。

 QLD州でも観光業界などのビジネスが、州政府の州境閉鎖で旅行者が激減したことなどで経済に大打撃があると発表している。

 ヤング主席医務官は、「QLD州が、NSW、VIC両州の住人に対して州境を開くためには両州で市中感染が28日間ゼロを続けることが必要としている。

 一方、QLD大学のジョン・クィギン経済学教授は、「州境再開を要求する人々は、州境再開で経済的、医療的コストがこれまでよりはるかに大きくなるリスクが無視できるほど小さいとまだ証明できていない」と批評している。

 先週、豪統計局(ABS)が国民会計データを発表したが、クィギン教授は、「強力な州境規制を行った州ほど経済的影響は小さかったという主張は妥当ではあるが確定的とはいえない」と述べている。

 また、グリフィス大学のファブリチオ・カルミニャニ教授は、ABSのデータの理解については同意したが、「州境規制についての議論では経済だけでなく医療問題も考慮すべきだ。州境閉鎖解除で経済的な利益があるという主張は、州境閉鎖解除で新感染者が増加することで相殺されてしまうだろう」と語っている。

 ただし、2人の教授の意見は、「州が不況から脱出するためには負債も考えに入れておかなければならない」という点では同意している。
■ソース
Economists warn against early border move, as hopes of Christmas opening rise

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