連邦警察、第二空港用地買収問題の捜査開始

連邦、シドニー西部の用地を地価の10倍で買収

 連邦政府がシドニー都市圏西部バッジェリーズ・クリークに計画しているシドニー第二空港用地買収問題で、政府が用地を地価の10倍の3,000万ドルで買収していたことが報道されていたが、10月16日には連邦警察(AFP)がこの問題に違法行為の可能性もあるとして捜査を開始した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 問題の土地は、計画の第二滑走路端にあたり、空港拡張開発計画が進めば2050年には必要になると考えられているレッピングトン・トライアングルと呼ばれる土地で、2018年に地価の10倍で連邦政府が購入していたことが連邦会計監査院(ANAO)の監査で明らかになり、ANAOは、連邦政府が、時価で300万ドルにしかならない土地を、レッピングトン・パストラル・カンパニー(LPC)から、2,980万ドルで買収していたことを強く批判している。

 AFPの声明は捜査を明らかにしているが、「捜査は進展中であり、捜査結果を予測するにはまだ早すぎるため、これ以上のコメントはない」と述べている。

 ANAOの批判に対して、ポール・フレッチャー閣僚大臣は、大臣に伝えられた水増し価格買収に関する情報が不備だったとして、このような価格での買収を認可した省官僚の責任と非難している。

 LPCは、家族経営としては国内最大の酪農企業で大富豪のペリッチ兄弟が経営、牧畜から商業物件まで幅広く手がけ、シドニー周辺でも不動産投資を行っている。

 買収にあたっては、LPCが推薦した地価査定業者LPCの所有地を査定し、連邦政府も州政府もこのたった一つの査定に基づいて買収価格を決めていることが資料から明らかになっており、ANAOは不審を明らかにしている。

 連邦野党労働党のキャサリン・キング影のインフラストラクチャ・スポークスウーマンは、「異常な買収価格について労働党はAFPに捜査を依頼していないが、この捜査で買収問題の全容が明らかにされることを期待している。何か非常に臭い動きが感じられる。腐敗行為、犯罪行為があったのであれば、省官僚であろうと大臣であろうと議員事務室職員であろうと責任を徹底的に追及されることを期待している」と語っている。

 マイケル・マコーマック連邦副首相がこの買収を支持しており、「非常に高額ではあるが、必要になる土地へのいい投資だ」とラジオ放送に出演して語っていた。

 バッジェリーズ・クリークの空港用地買収問題では、腐敗汚職で辞職したダリル・マガイア元NSW州議会議員が土地買収交渉を仲介し、150万ドルの利益を得たとして、当時男女関係のあったグラディス・ベレジクリアン州首相に電話で話しており、ベレジクリアン州首相が、「その問題については知りたくない」と答えていたことが電話の盗聴録音で明らかにされた。
ソース
Australian Federal Police investigating $30 million Federal Government purchase of Western Sydney Airport land

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