ポーター前法務長官のABC放送名誉毀損訴訟

連邦裁、原告担当弁護士を「利害抵触」で禁止

 クリスチャン・ポーター前法務長官は、1980年代に弁論大会で知り合った女性を強姦したとの訴えが出されていたが、訴えた女性は警察で訴えを取り下げた翌日に自殺しており、警察は法的措置を中止した。この事実経過を報道したABC放送とジャーナリスト1人を相手取ってポーター前法務長官が名誉毀損訴訟を起こしている。しかし、ポーター氏弁護団の1人が、訴訟以前に、自殺した女性の友人の法律相談に加わっており、被告側が、「同弁護士がポーター氏の弁護人を務めることは利害抵触」として、同弁護士忌避を提出していた。

 5月27日、連邦裁は、「利害抵触のリスクを避けられない」として、問題の弁護士が訴訟を担当することを禁止した。

 問題の弁護士は名誉毀損訴訟で著名なシドニーの法律事務所のスー・クリサンザウ, SCで、トム・ソウリー連邦裁判事は、「公正な考えの一般市民は、クリサンザウ氏がポーター氏の訴訟に携わるべきではないと考えるだろう。弁護士が知り得た秘密情報濫用のリスクを防ぐため、また、司法指揮の公正性を守るため、クリサンザウ弁護士がこの訴訟に携わることを禁じる」と決定した。

 この事件では、自殺した女性の友人のジョー・ダイヤー氏が、2020年11月にABC放送の「Four Corners」がポーター氏らについて報道した際に同番組に出演しており、その番組放送後に「オーストラリアン」紙に掲載された記事に関してクリサンザウ氏から法的助言を受けており、ポーター氏の起こした名誉毀損にクリサンザウ氏が携わることで、クリサンザウ氏に相談した際にクリサンザウ氏に伝えた情報が訴訟中に濫用されるおそれがあるとして、クリサンザウ弁護士忌避の訴えを出していた。

 クリサンザウ弁護士忌避の訴えでは、同弁護士の友人が同弁護士に「この裁判に加わるべきではない」と忠告していたことが明らかにされており、裁判に関わる情報が裁判前に公開されることを防ぐため、弁護士忌避の訴えは非公開で審理されていた。

 クリサンザウ弁護士は、2020年11月の後、友人の名誉毀損問題弁護士マシュー・リチャードソン氏への同僚の好意として、同20日、2021年1月27日28日にダイヤー氏と自殺した女性の元ボーイフレンドでマコーリー銀行勤務のジェームズ・フック氏に無料で法的助言をしていた。このダイヤー氏がポーター氏の名誉毀損訴訟で被告ABC放送側の証人として出廷する予定になっている。

 クリサンザウ弁護士は、ダイヤー氏からどんな話を聞いたかまったく憶えておらず、利害の抵触にはあたらないと主張していたが、ソウリー判事は、クリサンザウ弁護士がダイヤー証人から秘密情報を得ていたと結論し、その情報が濫用されるリスクがあると判決した。
■ソース
Porter barrister cannot act in ABC defamation case, court rules

 Happy Rich Harding legal 幌北学園 Japanaroo  kidsphoto
日豪プレス 配布場所   日豪プレス 新刊発行    Oishii Japanese Restaurant Guide

新着記事

新着記事をもっと見る

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る