SA州のポート川でマガキが大量死する症候群

カキヘルペス・ウイルス変異株で稚貝が一挙に死滅

 カキヘルペスウイルス高病原性変異株(OsHV-1 µVar)は、マガキにのみ感染するウイルスで、このウイルスに感染したマガキは短時間で死滅してしまうといわれており、Pacific Oyster Mortality Syndrome (POMS)と呼ばれている。しかも、稚貝の方が感受性が高いとされている。

 このウイルスがSA州アデレードのポート川の野生マガキから検出されたとの報道。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 SA州第一次産業地方局(PIRSA)が、このウイルスに感染している野生マガキを発見したが、同州内のカキ養殖地域ではまだこのウイルスは検出されていないとしている。

 PIRSAがポート川で定期調査を行っていてPOMSウイルスを発見したもので、POMSは、カキが感染してから死滅するまで短時間の上、致死率も高い。しかも、あっという間に広がるため、マガキ養殖産業にとっては脅威である。

 2016年にTAS州でいくつかのカキ養殖水域でこのウイルスが発見されたが、カキ養殖産業が大打撃を受けた。そのため、カキの卵を含め、カキに関するものはすべてTAS州からSA州への輸送を禁止された。

 SA州カキ養殖連合会のトルディ・マクガワン理事長は、「SA州のカキ養殖産業はSA州の強力なバイオセキュリティ制度でしっかり守られているから大丈夫だと思うが、PIRSAや養殖業者と緊密な連携を取っており、ウイルスの蔓延に対しては警戒を怠らない」と語っている。

 マガキ養殖業者は、「水温も塩分もポート川とこちら側では違うから、ウイルスがポート川水域だけにとどまってくれることを望む」と語っている。

 PIRSA水産養殖部門のショーン・スローン部長は、「SA州産カキの供給には問題は起きていない。しかし、警戒を怠ることはできない。特にポート川に入っていくボートや遊漁者は、州の水面を守り、POMSの広がりを防ぐためにガイドラインにきっちりと従ってもらいたい」と語っている。
■ソース
Pacific Oyster Mortality Syndrome found in South Australia’s Port River

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