シドニー空港土壌に化学汚染の可能性

機密文書で含フッ素泡消火薬剤汚染指摘

 1940年代に3M社が開発した含フッ素化学物質は油脂も水もはじく薬剤として防水加工から石油系燃料火災用の泡消火薬剤など様々な分野に利用された。しかし、この含フッ素化学物質の毒性が問題になり始め、国内では豪空軍基地の消火演習に用いられた泡消火薬剤が地下や周辺河川を汚染していることが次々と明らかになった。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)は、機密文書でシドニー空港の土壌も同様の薬剤で汚染されている可能性が指摘されていると報道した。

 この化学物質はPFOS、PFOAと呼ばれるもので、PFAS(ペル/ポリフルオロアルキル)族の化合物として知られている。そのうち、PFOS(ペルフルオロオクタンスルフォン酸)はスコッチガードの主成分だが、泡消火薬剤にも用いられている。また、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)はデュポン社に売却され、テフロン加工の調理器具に用いられている。

 文書は、シドニー空港の地下水の検査で大陸東海岸では最高レベルの泡消火薬剤汚染が検出されたとしており、政府には6年前に提出されたまま一般国民からは隠されていた。

 この報告書を作成したのは空港消火業務を引き受けている政府機関、エアサービシーズ・オーストラリアで、SMH紙は「情報の自由法」に基づいてこの報告書を入手した。

 また、以前には空港消防局の訓練場として用いられていた土地で現在は一般市民のレクリエーションに供されている公園の土壌からも衛生安全ガイドラインを超えるレベルの有害物質が検出されている。

 これらの薬剤は自然には分解せず、1970年代以来地下水汚染物質になっており、ボタニー地区には2000年代初めに州政府が禁止するまで地下水を汲み上げて飲料水として利用していた住民もおり、健康問題になっている。

 ボタニー地区の工業汚染では企業が除染の経費を負担させられているが、空港敷地は連邦が所有し、民間企業のシドニー空港会社にリースされていて、汚染についても除染責任についても6年間国民から隠されたままになっており、透明性に欠けることが指摘されている。
■ソース
Secret documents reveal toxic threat beneath Sydney Airport

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