ABC放送、さらに250人の人員削減を発表

連邦の8,400万ドル予算削減に看板番組削減

 6月24日午後、ABC放送のデビッド・アンダーソン理事長は、連邦政府のABC放送予算が8,400万ドル・カットされることに対応し、職員250人を削減することになると発表した。人員の他、ABC放送の看板番組も削減されることになる。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ABC放送は長年にわたって保守連合政治家や保守メディアから「偏向報道」攻撃を受けてきたが、世論調査では常に「もっとも信頼されているメディア」という結果が出ている。特に旱魃、水害やブッシュファイアなど広範囲の災害の報道では右に出るものはない。

 保守連合政権下でABC放送の緊縮予算は常態化しており、その度に人員や番組を切り詰めてきた。今回もラジオ・ニュースの看板だった「ニューズ・ブレッティン」を廃止、ラジオ・ニュースが削減され、「ABC Life」は再編成で「ABC Local」と名前も変えることになった。さらに、現在のシドニー市内ウルティモ本社の活動を縮小し、2025年までに75%の番組作成力を本社から地方に移すとしている。

 アンダーソン理事長は、「取材派遣も減らし、テレビ番組制作も減らす。オーストラリア国民大多数の関心問題を取り上げ、オーストラリア社会の多様性を反映させる」と語っている。

 さらに、人員整理と経費削減はABC放送組織のすべての部門にわたって行われると語っており、ニュース部門で70人、娯楽・スペシャリスト部門で53人、地域部門で19人の削減が決まっている。その他にも役員クラスの削減もあるとしている。

 これまでABC放送予算はインデックス化でインフレ率などと連動していたが、2018年に現保守連合政権が3年間のインデックス化停止を発表している。

 保守連合連邦政権の特に農村部を地盤とする国民党は、ABC放送の本社の活動を25%まで減らし、75%を地方に分散させるという理事長発表を歓迎しているが、野党労働党のアンソニー・アルバネージ党首は、「政府のABC放送予算削減は雇用と放送サービスの質に大きく影響している。ブッシュファイアのさなか、ABC放送は適切な報道によって大勢の人命を救った。現場で人々はABCの報道に頼って行動を決めていた。政府がこのABCの功績を認められないのはおぞましいことだ」と語っている。
■ソース
Up to 250 ABC jobs to go, ABC Life brand scrapped, flagship radio news bulletin dumped to tackle $84 million budget cut

新着記事

新着記事をもっと見る

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る