トランプ大統領「鉄鋼アルミ輸入関税」で衝撃

タンブル首相「豪は関税免除の約束」の空手形

 先日、ドナルド・トランプ米大統領が、「鉄鋼に25%、アルミに10%の輸入関税をかける。貿易戦争はいいことだ」と発表し、世界に衝撃が走っている。トランプ大統領は、「米中の貿易不均衡」是正を唱えていたが、アメリカが輸入する鉄鋼の輸出国の順位では中国は高くなく、カナダやEUはトランプ発表に対して、すでに対抗措置として米産品に輸入関税をかけると発表している。

 オーストラリアはマルコム・タンブル連邦首相が、「昨年のG20サミットの折にトランプ大統領とは鉄鋼・アルミ輸入関税をオーストラリアには適用しないという約束を取り付けてある」と語っていたが、ホワイトハウスは、「輸入関税は貿易相手国に差別をつけない」と発表しており、連邦政府の貿易・産業・経済関係大臣はあっけに取られているが、今や悲観的観測に傾き始めていることが伝えられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 タンブル連邦首相とスティーブ・チオボ貿易相は、これまでもオーストラリア産品の貿易関税を免除して貰おうと懸命になっていたが、すでに国家通商会議のピーター・ナバロ部長が、「現段階では、輸入関税を不適用とする例外措置はない。一部を非課税とすると他の国に対して関税を引き上げなければならなくなる」と、オーストラリア側の希望的観測に冷や水を浴びせる発言をしている。

 オーストラリアは、年間5億ドルの鉄鋼とアルミを輸出しており、ホワイトハウス内部には混乱状態が続いているため、見通しの立たない状況が続くことになる。

 また、省官僚からは、たとえオーストラリア産品がトランプ大統領の輸入関税を免れたとしても他の鉄鋼輸出国がだぶついた鉄鋼を安値でオーストラリアに持ち込む可能性があり、結局、国内鉄鋼産業に打撃が出かねないとの警告が出されている。

 ビル・ショーテン労働党党首は、「オーストラリアが輸入関税を免除されるかどうかは、オーストラリアとアメリカの関係を試すリトマス紙になるだろう。タンブル首相は電話でトランプと交渉することはできるはず」と語っている。
■ソース
Donald Trump’s steel, aluminium tariffs have got Australia worried about trade future with US

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