鉱山税減収は鉱山企業優遇税制原因

鉱山企業の反発に動揺した政府

 ケビン・ラッド前首相の政権で「鉱業超利潤税」法案が出されると、鉱業界が莫大な資金を投じて反対広告を打ち、野党保守連合も「オーストラリア鉱業の国際競争力が損なわれる」と批判し、これにおびえた与党労働党の黒幕がジュリア・ギラード副首相を立てて、ラッド氏を追い落とし、ギラード新首相が鉱山大手3社とのみ話し合った結果、「超利潤税」に代わって、「鉄鉱石と石炭」に限るなどかなり縮小した「鉱業資源使用税(MRRT)」を提出した。その結果、当初30億ドルの税収が予想されていたにもかかわらず最初の半年の実質税収は1億2,600万ドルに留まり、野党保守連合がこれを「失政」として政府批判に用いた。

 2013年2月、税収額が公表され、ウエイン・スワン財相は「資源輸出価格ががた落ちで、税収に大きな打撃になった」と発表していた。ベンチマークとなる鉄鉱石の中国スポット価格は、MRRT発足最初の商いでトンあたり$US133.50だったが、2か月後にはトンあたり$US86.70に落ちていた。ただし、6か月後には回復してトンあたり$US144.90になっており、トンあたり$US110を下回ったのはわずか7週間、2か月にも足りない期間だった。オーストラリア国税庁(ATO)の報告によると、1億2,600万ドルの税収はそのほとんどが、鉄鉱石価格が$US100を下ったことのない後半3か月の収入であり、資料を総合すると、地下資源輸出価格下落は鉱山税減収のごく一部でしかなく、他にもっと大きな原因があったことが明らかにされている。

 鉱山企業の会計報告書によると、鉱山税は、企業が鉱山資産を納税額に対して相殺することができるとしており、BHPビリトン社とリオ・ティント社の2012年会計報告書は、税控除額がそれぞれ6億4,400万ドルと11億ドルにもなることが判明している。また、ハンコック・プロスペクティング社の最新の2012年会計報告書は、税控除額が11億6,000万ドルにのぼるとしている。業界筋では、同法により、両社は今後2,3年はまったく税金を払わなくて済むことになると見ている。

 税控除額が最大の鉱山企業はフォーテスキュー・メタルズ社で総額35億ドル近くにもなる。(NP)

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