「家族法制調査委員会メンバーは危険な偏り」

元家族法弁護士の新進無所属議員が委員立候補

 スコット・モリソン保守連合連邦政府の家族法制調査委員会設立は上院を通過し、自由党超保守派のケンビ・アンドリューズ議員が委員長、極右ワン・ネーション党のポーリン・ハンソン議員が副委員長に任命されたが、今年5月18日の選挙で自由党超保守のトニー・アボット元首相を破って当選したザリ・ステガル無所属議員が、「この2人が指揮するのは危険。バランスと配慮の行き届いた運営が必要」として、委員会に名乗りを挙げた。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 ステガル議員は、政界入りする前は家族法を担当する法廷弁護士を務めており、これまでの家族法調査で多数にのぼる勧告も出されているが、ここでさらに法制見直しの調査をするのであれば、子供の最大利益を目標とすべきだ、と語っている。

 SMH紙とエージ紙のインタビューに対して、「家族法の問題を母親の権利対父親の権利とに両極化するのは危険だ。この法制の中心は子供の権利だ。男女の関係が崩壊するというのは「非常に感情的になるものであり、特に女性がDVの被害者になっていることが多く、そのために配慮の行き届いた運営が必要になる」と語っている。これは、モリソン政府から副委員長に推薦されたポーリン・ハンソン議員が、「親権をめぐって女性が偽証することがある」と発言したことを意識したものと見られる。

 下院諸派無所属議員から委員に推薦されたステガル議員は、「この調査委員会を完全で、バランスが取れ、配慮の行き届いた活動にしたいと望んでいる議員は両院に何人もいる」と語っている。

 ステガル議員は、「自分の弁護士経験で当事者がDVを偽証したことはない。すべての当事者の間で偽証がまったくないとは言わないが、自分の経験ではDVが起きたというのが圧倒的な現実だ」と、ハンソン議員の発言を真っ正面から否定している。

 また、DV根絶運動団体は、「2017年に家族法とDVについての議会調査が行われており、2019年4月には豪法制改革委員会が60項目にのぼる勧告案を出している。その2つを無視してハンソン議員がまた自分の思惑で調査委員会を要求してきた」と語っている。
■ソース
‘Dangerous to polarise this’: Ex-barrister Zali Steggall puts hand up for family law inquiry

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