ベレジクリアンNSW州首相、ピル・テストに徹底抗戦

大勢の死者の死を審理した検視法廷もテスト支持

 昨夏、ミュージック・コンサートで不法薬物による数人の死者の死を審理していたNSW州検視法廷はコンサート会場で任意で薬物の検査を行うピル・テストの案を支持するとみられているが、グラディス・ベレジクリアンNSW州首相は、「政府はあくまでもピル・テストには反対」と繰り返した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 10月16日、ベレジクリアン保守連合州政府は、「ハイ・リスク」と評価されたフェスティバル主催者が安全管理基準を満たしていることの証明を義務づける制度法案を提出した。

 州首相は、「検視法廷の報告を未だ読んでいないが政府の見解は変わらない。ピル・テスト解禁は間違ったメッセージを送ることになる。ピル・テストで調べてもらえば安全だと思うようになるが、ドラッグに対する体の反応は人によって異なる上に、これまでにも不純物のないドラッグで命を落とした人がいる。ピル・テストは不純物を検出することしかせず、純粋な薬物の影響から守ることはできない。私達はそれを心配している」と語った。

 ジェニー・ロス=キングさんの娘、アレックスさんは、2019年1月、ミュージック・フェスティバルに行く途中でMDMAを服用して死亡している。ジェニーさんは自分の娘の悲劇を繰り返させないためにピル・テスト実施を望んでおり、「州首相は、違法ドラッグの摂取は安全ではないと毎回同じことを言い続けている。ピル・テストは違法ドラッグが安全だとは言っていない。だから、州首相の主張は事実ではない」とベレジクリアン州首相に反論している。

 NSW州検視法廷では、ミュージック・フェスティバル会場で探知犬を連れた警察官が検問しているのを見て、持っていたドラッグをすべて飲み込み、中毒死した若者に関する証言や、生理中にもかかわらず検問の警察官に衣類を脱ぐよう命令されたが、警察官は薬物を見つけることはできなかったという屈辱的な体験をした女性の証言も出された。担当したハリエット・グレアム検視官の報告書草稿が漏洩されており、会場でのピル・テストや、ピル・テストには警察官は立ち会わないこと、脱衣検査や探知犬による検査を廃止するよう勧告していることが明らかにされている。
■ソース
NSW Premier reiterates Government’s opposition to pill testing despite coroner’s impending recommendation

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