ダットン内務相、情報機関の権限強化を狙う

14歳の未成年や「外国スパイ」強制尋問

 ピーター・ダットン内務相の管掌範囲は連邦政府の中でも最大最強と言われている。そのダットン大臣がオーストラリアの国内情報機関であるASIOの権限をさらに強化し、外国のスパイや14歳の身少年を強制尋問することができるようになる法案を連邦議会に提出した。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 この法案が立法化されると政府機関が追跡装置を標的の車やバッグに仕込む場合にASIO部内の認可だけでできるようになる。現在は裁判所から令状を取らなければならず、権力の暴走を抑えている。

 ASIOの「強制尋問」条項は、スパイ行為、外国政府の干渉、政治的動機の暴力などを含んでおり、これまでも情報機関は、「オーストラリア国内のスパイ活動や外国政府の干渉がこれまでにも増して激しくなっている」と繰り返し警告してきた。

 議会情報国家安全保障委員会が改定法案の内容を審査することになっている。

 また、これまで容疑者として尋問できる最低年齢は16歳だったが、これも14歳に引き下げられる。これは政府発表によると、「未成年者による脅威が増してきたことに対する措置」となっている。

 さらに、現在、司法判事の役目になっている「尋問令状」発行の権限を法務長官に移すことになり、しかも、緊急の際には法務長官は口頭で尋問令状に代えることができるようになる。これは行政と司法の三権分立の一部が覆され、しかも簡略化されることになる。

 Law Council of Australiaのポーリン・ライト会長は、尋問令状発行権限を移転することに深刻な懸念をいだいており、「強制尋問最低年齢を引き下げることや、強制尋問のために人物を拘束連行する権限を警察に与えるなどの改定はLaw Councilの精査を必要とする」と発言している。
■ソース
New powers for ASIO to question 14-year-olds and go after foreign spies

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