アル・ジャジーラ豪ジャーナリスト釈放

同僚2人は依然エジプト刑務所に

 2月2日、エジプトの刑務所に収監されていたアラブ系メディア、アル・ジャジーラのジャーナリスト、ピーター・グレステ氏が釈放、オーストラリアに強制送還され、家族と再会を喜び合った。ただし、グレステ氏は、一緒に逮捕、起訴、有罪判決を受け、今も刑務所にいる2人の釈放を勝ち取るまで戦いをやめないと宣言している。

 グレステ氏は、外国人囚人を強制送還できる新法に基づき、アブデル・ファタハ・アルシシ大統領の命令で1日に釈放され、キプロス島に一旦移動、さらにオーストラリアに帰国した。しかし、エジプト系カナダ人のMohamed Fahmy、エジプト人のBaher Mohamed両氏については何の発表もない。

 今回の処置は大統領赦免ではなく、単に国外追放措置であり、エジプト政府がオーストラリア政府の圧力に妥協策を採ったと見られている。また、アル・ジャジーラもエジプト国内テレビ放送を1チャンネル停止するなどでエジプト政府に働きかけてきたとされている。また、駐カイロ豪大使もグレステ氏解放に積極的に動いており、カイロを外交訪問する世界各国の政府関係者にグレステ氏問題を説いてきたと言われている。

 ブリスベン在住のグレステ氏の兄弟でキプロスのグレステ氏と電話で話したアンドリュー・グレステ氏は、「ピーターは、自分の解放のために時間、金、エネルギーを費やして支援してくれた人々に感謝の気持ちを伝えてくれてとのこと。家族はこの支援運動の歯車の一部となって働いただけ」と語っている。

 さらに「ピーターは、2人の同僚がまだ獄中にいるということを伝えてくれと言っていた。2人が解放されるまで休むことはできないと言っている。また、エジプト国民に対しては平和と繁栄、豊かな未来を願っている。安全で安定した豊かな民主主義に向かって進むことを願っている」と語っている。

 3人は、アル・ジャジーラの取材活動中にその報道でエジプトの名誉を傷つけ、禁じられているムスリム同胞団を支援したとの罪名で起訴され、有罪判決を受けた。グレステ氏とFahmy氏は7年、Mohamedは10年の懲役を言い渡され、収監されたが、裁判そのものが政治的行為として国際的な批判を浴びている。Fahmy氏はカナダのパスポートを持っているためカナダに強制送還される可能性が高いが、Mohamed氏はエジプト国籍のためこのまま刑務所に収監されたままになるおそれもある。
■ソース
Peter Greste’s family says Australian ‘very happy’ that Egypt jail ordeal is over, but won’t rest until jailed Al Jazeera colleagues are free

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