シドニーの有名私立男子校でも性虐待

死亡被害者の父親が証言

 児童性虐待に対する団体の対応を調査している特別調査委員会で、シドニーのエリート私立男子校で複数の教師が長年にわたって生徒に対する性虐待を続けていたことが明らかにされた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 証人席に座ったジョン・レントウル博士(80)はシドニー北西部にあるノックス・グラマー・スクールの副校長を務めたことのある人物で、後に児童性虐待で有罪判決を受けた5人の元同校教師のうち3人と同僚として働いていた。博士は、「息子のデビッドは、加害者の刑事裁判を正視できず、心理的外傷後ストレス症候群と診断された」と証言している。「また、5人の加害教師のうち、執行猶予なしの実刑判決を受けたのはたった一人だけだった。デビッドは、加害教師の執行猶予付きという判決を聞いてひどく打ちのめされていた。他の被害者や家族にとっても同じだったと思う」と証言している。

 さらに、「被害者であるデビッドが罪悪感、ストレス、屈辱感にさいなまれ、人生を台無しにされ、その結果、早死にすることになった」と証言した。デビッド・レントウル氏は2012年、44歳で肺疾患のために亡くなっている。

 レントウル博士は、「私自身、学校長を務めたことのある身として、この加害教師達がノックスに勤め続け生徒を性虐待し続けていたことが異常であり、おぞましいことと感じずにいられない。学校は生徒の安全や福祉を確保することよりもノックスという名声を守ることにきゅうきゅうとしていたのではないか」と証言している。

 調査委員会聴聞会の冒頭、委員会のデビッド・ロイド弁護士が、「2009年に何人かの元ノックスの生徒が警察に性虐待被害を訴えた。虐待は1970年頃から2003年まで33年間にわたって続けられた。その間、学校は一度も警察に事件を通報しなかったことが明らかにされる」と述べている。また、証人席に座った被害者の一人は、「あの学校には『被害者を責める』風土があり、当時にはどこにも訴えることができなかった。加害教師は公然と生徒の体をまさぐることもしており、他の教師やイアン・パターソン校長が知らなかったとは信じられない」と証言している。

 ノックス側のジェフリー・ワトソン弁護士が学校側の謝罪文を読み上げ、「特別調査委員会の調査を歓迎する」と述べたが、被害者からは、「なぜ学校側が直接謝罪しないのか。誠意が感じられない」との声が伝えられている。
■ソース
Child sex abuse inquiry: Abuse by Knox Grammar paedophile teacher led to student’s death, father says

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