NSW州で母乳バンク制度発足間近か

母乳の出ない新生児母子に福音

 NSW州初の「母乳バンク」がシドニー市内で発足する日が近づいており、順調に動き出せば、母乳の出ない母親にとっては生後間もない重要な時期の新生児の生命を救う制度になると報道されている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 シドニー市内南部アレグザンドリアに開かれる「母乳バンク」は、特に未熟児を抱えた母親にとっては心身の負担をやわらげてくれるものになるはず。

 母乳には乳児用粉ミルクに欠けている様々な成分があって、特に新生児が免疫などを獲得していくために重要といわれている。しかし、母乳が出ない母親がいて、そうした女性が心理的な負い目を持ってしまうこともよく知られている。

 これまでNSW州の母親はQLD州の母乳提供者に頼っていたが、母乳バンクも血液銀行と同じシステムで献乳者は全員が疾患などのチェックを受け、母乳は豪赤十字血液銀行が運営するアレグザンドリアのセンターで滅菌された後、州内9箇所の新生児集中治療部に「ニーズ・ベース」で供給されることになる。

 NSW州政府のブラッド・ハザード保健相は、「NSW州内では32週間未満の未熟児が年間1000人前後生まれる。未熟児は体重も少なく、特別な介護が必要になる。このような子供達にとっては母乳は黄金ほどの価値がある」と語っている。

 これまでQLD州ではブリスベンに母乳バンクがあり、NSW、TAS、QLDの3州の病院に母乳を提供してきた。しかし、2018年初めには需要が急増し、在庫があやうく払底する危機になった。

 世界保健機関(WHO)では、母乳が足りない時は配合粉ミルクよりもまず滅菌母乳を勧めており、新生児の生存率を70%向上させるという研究結果がある。

 豪赤十字血液銀行のジェニ・マック広報担当者は、「血液銀行と同じように、母乳バンクでも献乳者の健康検査、採乳、処理、テストの後、需要に応じて病院に配達される」と発表している。
■ソース
Breastmilk bank in NSW brings ‘liquid gold’ to vulnerable babies

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