WA州の男性、住民税30万ドル滞納で地所競売に

マグナカルタ持ち出し、「地方自治体は憲法違反」

 WA州で男性がマグナカルタを盾に取って、地方自治体の住民税を30万ドル滞納し、ついに自治体側が男性の地所を接収、競売にかけたという報道。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 WA州には1970年代から世界的に話題になっている「ハット・リバー公国」という土地がある。家族がオーストラリアからの独立を唱え、独自の通貨や旅券も発行している。ただし、オーストラリア連邦もWA州も独立国として認めていない。

 同じWA州のジェラルドトン市の男性は土地に課せられる住民税を30万ドル滞納したため、遂に同市が男性の土地を接収し、競売にかけた。

 男性は元警察官のウエイン・ケネス・グルーさんで、地方自治体を違憲と考えており、地方自治体への納税を拒否してきた。

 グルーさんのような主張をする人達は組織を作らず、個人個人で「自由人」や「主権市民」を名乗り、オーストラリアの立法は同意した者だけに適用されるべきだと考えている。

 しかし、グレーター・ジェラルドトン市のシェーン・ヴァン・スティン市長は、「グルー氏の行為は、毎年の住民税を払っている人々に対して不公平になる。彼は、同意していない政府の法律の適用を受けないという奇妙な考えにとりつかれており、当市の市民に帰属すべき30万ドルを回収するためにやむを得ず強制措置を執った」と語っている。

 グルーさんは以前にも市を相手取って訴訟を起こしたこともあり、マグナカルタを援用して主張したこともあるが、2014年にはWA州最高裁から「訴権乱用」と退けられ、その主張もまったくナンセンスで一貫性にも欠けていると判断された。

 シドニー大学の憲法学専門家、アン・トゥミー教授は、「市役所の行為は合法。マグナ・カルタは1215年につくられたもので、歴史的な意味合いはあるが現代社会には不適当。人は税金を払わされる時には法は無効だとか言うが、失業手当その他の恩恵を受ける時に法は無効だと言わないのが面白い。そういう人達も、大勢の人が無効なはずの法律に基づいて支払った税金で作られた病院や学校や道路の利用を拒むだろうか?」と語っている。
■ソース
WA man has his property seized because he refuses to pay $300,000 owing in rates

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