モリソン豪首相、不退転の決意で世界の批判に抵抗

気候変動とブッシュファイアの因果関係は認めても

 12月上旬にスペインのマドリッドで開かれた国連気候サミットCOP25では、オーストラリア、日本、ブラジルが気候変動問題に頑強に抵抗していることで「化石賞」という不名誉賞を受けた。

 スコット・モリソン連邦首相は、現在のブッシュファイアの多発が気候変動と因果関係があると認めたが、気候変動の原因とされる二酸化炭素排出の抑制について頑強に抵抗する意志を再度明らかにした。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 野党労働党のアンソニー・アルバネージ党首は、先に、「オーストラリアは石炭輸出を続けるべきだ」と発言しているが、一方で二酸化炭素排出量削減を支持しており、モリソン保守連合政権が、京都議定書下の労働党政権時代からの削減量の繰り越しを含めて、「オーストラリアの温室化ガス削減は達成しつつある」と主張していることに対しても、「削減繰り越しを含めるべきではない」とする科学者の意見を支持している。

 オーストラリア国民、特にシドニー都市圏市民が何週間も続く周辺ブッシュファイアの影響で連日煙が垂れ込め、大気質が「有害」レベルの12倍というかつての北京や上海を超える状態になっていることに危機を感じていることについては、モリソン首相はその危機感を認めつつも、「我が政府の気候問題政策に変更はない」と突っぱねている。

 しかし、同じ保守連合でもグラディス・ベレジクリアンNSW州政権は連邦政府から離反し、独自に気候変動対策として抜本的な政策を取る考えを示している。

 モリソン首相は、「我が国の二酸化炭素排出量削減の努力は続けるべきだが、我々にも、誰にも分からないのは、削減プログラムが直接ブッシュファイア減少につながるのかどうかだ」と言葉を濁している。

 COP25でも、京都議定書下での削減目標への数字の繰り越しが議題にのぼっており、現在の削減努力を実際よりも大きく見せていることに批判が出ている。
■ソース
Scott Morrison acknowledges smoke haze concerns as he stands by climate policies

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