記録的な大陸の旱魃、2018年はダイポール年か

エル・ニーニョ説からインド洋ダイポール現象説に

 今から10年前、若手気候学者のキャロリン・ウーメンホファー氏の率いるオーストラリアの研究チームがオーストラリアの過去100年以上の期間の旱魃の記録を調べ始めた。

 これまで、オーストラリアの旱魃のサイクルはエル・ニーニョ・南方振動(ENSO)によるものと考えられていた。しかし、このNSW大学の研究チームは他の原因を探し始め、20世紀が終わる頃にインド洋ダイポール現象(IOD)と呼ばれる気候変動要因を突き止めた。

 IODもエル・ニーニョに似た現象だが、大陸の西側、インド洋で起きているという違いがある。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ウーメンホファー博士は、長期的なオーストラリア大陸の旱魃を引き起こすという点ではIODがエル・ニーニョより大きな要因になることを見つけた。

 ウーメンフォファー博士は、「オーストラリアの降水量についてはインド洋も太平洋同様に重要だ。長期的な旱魃、特にミレニウム旱魃やそれ以前の昔の旱魃に注目すると、インド洋での異常状態、時にインド洋ダイポール現象が異常な頻度で起きている」と語っている。

 IODに関するウーメンホファー博士の研究により、オーストラリアの旱魃に対する理解が変わってきており、ウーメンホファー博士も斯界の第一人者になり、現在はマサチューセッツ州の海洋学研究所に自分の研究室を持つようになった。

 気象庁(BoM)の夏季気候展望によれば、現在のオーストラリアの気象・気候のパターンはIODが支配的な状況になっている、と述べている。

 BoMのジョナサン・ポロック気候学者は、「2018年の乾燥気象の主因はエル・ニーニョよりもIODの方だ」と語っている。
■ソース
After a record dry, 2018 may be the year of the Indian Ocean Dipole

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