病院関係者、医療用マスク一般市販自粛を要望

医療従事者に不足するN95/P2マスク

 国内のカソリック病院が、「医療従事者をコロナウイルス感染から守る高グレード・マスクの備蓄不足を防ぐため、N95/P2などのマスクを一般市民に販売することは自粛してほしい」と発表している。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 非営利病院ネットワークの上部団体、カソリック・ヘルス・オーストラリアは、一般市民がマスクを着用することには賛成だがN95マスクの国内備蓄を保つことも不可欠だとしており、国内総病床数の8分の1近くがカソリック病院だが、そのカソリック病院は、連邦政府管轄の全国医療備蓄からの供給を受けられないと語っている。

 同団体のジェームズ・ケンプ医療政策部長は、「小売業界が大量のマスクを一般市民の用途に販売しているノに対して、国内各地の病院が医療従事者用のマスクを確保するために駆け回っている。このような高グレードのマスクの供給には強いプレッシャーがかかっており、VIC州の一部の病院は、コロナウイルス患者の出ていない州の病院に問い合わせてN95マスクの予備があれば回してもらえないかと問い合わせているほどだ。小売り部門や卸部門はこのような高グレード・マスクの一般市民への販売を思いとどまってほしい。これまでの経過で分かるようにコロナウイルスは一気に広まることがあり、たとえ1個でも医療従事者のために確保しなければならない状態だ」と語っている。

 このような要望が出ている背景には、医療従事者が仕事中にコロナウイルスに感染することが急速に増えているためで、同団体では、医療従事者の20%ほどが一般医療用マスクを含む個人保護具を手に入れるのに苦労する有様だと語っている。

 また、Royal Australasian College of Physiciansでも、「医療前線の医師の安全には深く憂慮している。調査では45%の回答者がN95/P2マスクがなかなか手に入らない、あるいはまったく手に入らない、また、11%は入手方法もないと答えている」と発表している。

 NSW Nurses and Midwives Associationが、看護師1,270人を対象に行った調査でも5人に1人以上が、「十分な数の個人保護具がないと答えている。

 ケンプ部長は、「一般市民は医療グレードのマスクは必要ではない。まして、N95などはまったく必要としない。また、コロナウイルス感染者が増えればそれだけ医療従事者を感染から守る必要も高まる」と語っている。
■ソース
Hospitals urge retailers to stop selling high-grade masks to public

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