インド洋と太平洋に2つの「大気圏の川」

熱帯地域の水分を大陸南部に移動

 今週、オーストラリア大陸の西側と東側に南北に伸びる2つの「川」ができており、このまれに見る現象が大陸東部と西部に熱帯の湿り気を降らせている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 大陸北西部の雲の帯は大気圏の川の一つで最近ますますよく起きるようになっている。この大気圏の川は雲の帯と呼ばれることもあり、熱帯地域から大陸南部諸州にまで何千キロも伸びる水蒸気の帯で大量の水分を熱帯地域から中緯度地域に移動させる働きがある。

 気象庁(BoM)のディーン・ナラモア氏は、「このような大きな大気圏の川が大陸の両側に2つもできることは非常に珍しいことだ」と語っている。

 WA州では北西部クラウド・バンドと呼ばれる大気圏の川が発生しており、熱帯インド洋からナラボーの海岸にまで伸びており、ナラモア氏は、「WA州に大きな低気圧があり、それがインド洋上のクリスマス島上空の湿った空気を吸い上げており、この24時間にWA州西部と南部の広い範囲に雨をもたらした。同時に、もう一つの大気圏の川が大陸東沖合にあり、この数日、NSW州上空で嵐となってかなりの水分を落とした。この雲の帯はパプア・ニューギニアまで伸びている」と語っている。

 また、大気圏の川に詳しいメルボルン大学の学者、キンバリー・リード氏は、「大きな空の川のように見えるWA州北西部クラウド・バンドの場合、アマゾン川2本を合わせたよりも大きな水量を州上空に運んでいる。オーストラリアでいえばマレー川660本に相当する水量だ」と語っている。

 リード氏は30年以上も北西部クラウド・バンドを研究してきており、最近の気候変動の影響で発生頻度もまたその規模も強くなっていると語っており、「1980年代中頃から30年間にわたって、年間1回の割合で発生頻度が増えてきている」と語っている。

 また、リード氏は、この大気圏の川がオーストラリアの各所に大雨と洪水をもたらしてきたのではないかと考えている。
■ソース
Atmospheric rivers form in both the Indian and Pacific Oceans, bringing rain from the tropics to the south

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