元内務省関係者が「難民をオーストラリアに移送」

「さもなければ高い代償を払うことになる」と主張

 労働党政権期に3人の専門家で構成されたパネルの勧告に従ってナウルとパプア・ニューギニアのマヌス島にオーストラリア連邦の予算で領外難民処理センターが設立された。現在、ナウルに残っている難民申請者のほとんどが難民認定を受けながら、保守連合政権のスコット・モリソン首相が「難民をオーストラリアに引き取れば再び難民船が押し寄せてくる」と主張し、アメリカやニュージーランドに引き取られる難民についても、「永世オーストラリア入国禁止」条項を条件とすることにこだわっており、労働党、緑の党の妥協案に対しても、「政府は交渉に応じない」と拒んでいる。オーストラリア政府の方針は国連からの繰り返しの批判も招いている。

 10月26日には元内務省関係者が、「ナウルとマヌス島の難民をオーストラリアに移送すべきだ。そうしなければ高い代償を払うことになるだろう」と警告している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この人物は先週まで内務省の仕事を受けていたショーン・ハンス氏で、ABC放送の時事番組「7.30」に出演し、「難民船押し戻し方針だけで十分難民船防止効果があった。現在の領外難民収容所は必要がない。この収容所方針をやめない限りさらに多くの人が死ぬことになる。良心にかけてそのようなことを止めたい。遅らせれば遅らせるほど、金銭的なコストだけでなく、人が死ぬことになる」と語っている。

 与党自由党のジュリア・バンクス議員も、難民をオーストラリアに定着させる考えを支持し、「難民の子供や家族をナウルからオーストラリアに移す道義的責任がある」と語っている。

 ハンス氏はモリソン移民相(当時)の難民船押し戻し方針を支持しており、難民認定希望者が劣悪な船でインドネシアからオーストラリアに渡って来ようとすることは止めるべきだと考えているが、難民認定された人々のオーストラリア定住を拒否することは非合理だと語っている。

 内務省が方針変更に抵抗する理由は2つの「神話」に基づいていると語っており、「一つはオーストラリアが優しい顔をすればまたインドネシアから難民船が押し寄せてくる」という考えだとして、「二つめは難民船の数は膨大になり、オーストラリアの態勢を圧倒することになる」という考えだと語っている。

 しかし、「2013年から2014年、2016年の経験からそれは間違っていることは明らかだ。2016年以来、難民船の数はほとんど増えていない。難民船押し戻し政策の結果、インドネシア側で懲りており、オーストラリアに渡って来ようとする人が減っているからだ」と語っている。
■ソース
Former Home Affairs insider calls for Nauru and Manus Island refugees to be brought to Australia

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る