豪政府、西エルサレムをイスラエルの首都と認める

当面大使館はテル・アビブから移さず

 スコット・モリソン連邦政府は、ウェントワース補欠選挙前に発表していた通り、西エルサレムをイスラエルの首都と認めることを決定した。アメリカのドナルド・トランプ政権がすでに同様の決定をしており、大使館も西エルサレム移転を決定しているが、国際的には国連が西エルサレムをイスラエルの首都と認めておらず、きわめて少数派にとどまっている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 歴史的には1948年、67年の中東戦争によってイスラエルはエルサレムを占領、領土に組み込んだが、パレスチナはエルサレムをイスラエルに奪われた首都としており、モリソン首相が西エルサレム首都承認の考えを発表した後にはインドネシアで抗議行動が起き、パレスチナも「大使館を西エルサレムに移転すればオーストラリアは世界の除け者になるだろう」と警告していた。

 モリソン首相は、同時に東エルサレムを首都とするパレスチナ国家樹立に向けた意志を認めるとしており、西エルサレムをイスラエルの首都と認めることがバランスの取れた整然とした立場だと主張している。

 また、「西エルサレムをイスラエル国会および政府機関の所在地として認めると同時に「二国家共存案」への努力を続ける」としている。

 また、「当分大使館移転は見合わせるが、貿易、国防関係事務所は西エルサレムに設立する。最終的に問題が解決する時に合わせて大使館を移転する」と語った。

 モリソン連邦政権の決定に対して、パレスチナ支持の「Australia Palestine Advocacy Network」は、 「首相の計画には失望している。イスラエル・パレスチナ和平交渉を損なうことになる。また、オーストラリアの周辺地域諸国との貿易・安全保障関係を損ない、オーストラリアの国益を損ねることになる。圧倒的な世界の合意に反して、トランプ、ネタニャフ両政権と同調することは、オーストラリアの国際的評価を損ねることになるだろう。首相の決定は、将来の公正な合意に向けた努力を妨害するものだ」と批判している。

 インドネシアは、最初のモリソン発言を問題にしてオーストラリアとの自由貿易協定に向けた話し合いを中止している。
■ソース
Government recognises West Jerusalem as Israel’s capital but keeps embassy in Tel Aviv

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