WA州政府、病院職員、警備員に防弾着支給

患者や家族の暴力が危機的状況に

 オーストラリアでは、救急隊員、病院職員に対する患者やその家族、周辺住民などの暴力が頻発、殺人事件さえ起きている。

 12月21日のABC放送(電子版)は、WA州政府が病院職員や病院の警備員に支給するため、現在、警察官が着用している防弾着を購入することになったと報道している。

 この措置は、患者や見舞客の暴力や攻撃的な態度が悪化していることに対応し、医師、看護師、警備員が必要と感じる時に着用できるようにするもの。

 WA州では2017年には「tertiary hospital」と呼ばれる大病院・専門病院での患者、見舞客の粗暴行為が11,304件報告されている。そのため、報告書は、暴力行為に用いられる銃砲、刃物、注射針などの凶器に対して病院職員を守るために防弾着の着用を勧告している。

 防弾着購入は2019年6月から始まる予定で、すでに保健省は、暴力・攻撃的態度の増加による死傷の危険が高まっており、医療職員の安全を高めるために必要な着衣250着の防弾着注文製造の入札を呼びかけている。

 同省広報担当官は、患者の暴力に対して医療職員の負傷被害を減らすため、生命の維持に重要な器官を守る防弾着が必要としている。ただし、誰が防弾着を使うかは各病院の判断に任される。

 その他にも医療職員の往診や遠隔地の看護診療所の職員には携帯アラームが支給される予定になっている。

 また、将来的には防弾着に催涙スプレー用ポケットやビデオ・カメラも備えることも検討されている。また、州政府は、防弾着の配備は事件の多い病院を優先するとしている。

 ただし、WA州医師会(AMAWA)のデビッド・マウンテン救急問題広報担当者は、「防弾着は税金の無駄遣いであり、政府の無策の証明」と批判しており、「それほどの金があれば、常に患者で溢れている救急病棟や精神衛生施設の改善に充てた方がいい。医療職員に対する暴力は大きな問題だが、防弾着は解決策ではない。医療施設を拡大すること、薬物やアルコールの問題に対する医療制度を向上することが求められている」と語っている。
■ソース
WA hospitals to issue body armour to doctors, nurses and security guards

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