自由党公認ライバルに$350,000のポスト約束取引

クレーグ・ケリー「公認なければ無所属で政権に対立」

 スコット・モリソン保守連合政権が少数派内閣に転落する前後、シドニー都市圏南部選出のクレーグ・ケリー自由党議員が公認争いで、「公認されなければ自由党脱党し、無所属議員になって政権に対立する」と脅し、これ以上の少数化を怖れたモリソン政権がケリー議員再公認を決めたと報道されていた。

 12月20日には、「ケリー議員と公認を争った有力候補に対して、$350,000のポストを約束し、公認選から降りるよう要請があったが、有力候補はこれを蹴った」と報道された。

 12月22日には、労働党が連邦警察にこの裏取引を捜査するよう要求したと報じられている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 SMHとエージ紙の報道によると、ケリー氏はヒューズ選挙区選出議員、ライバル公認候補者はサザーランド・シャイアのケント・ジョンズ郡議会議員で、裏取引を持ちかけたのはモリソン首相の右腕とされるスコット・ブリッグズ氏。職は、半年の自由党NSW州連邦選挙キャンペーン部長職とされている。

 ケリー議員はトニー・アボット議員らに近い超保守派で、ジョンズ氏が公認選に出馬した場合、ケリー議員が敗れる形勢になっていたが、ケリー議員の脅迫におびえたモリソン首相が直接公認選に介入することで再公認が決まった。

 12月21日、連邦労働党のドン・ファレル上院議員がAFPのアンドリュー・コルビン長官に、「$350,000の職を約束して出馬をあきらめさせるというのは公職選挙法の第326条、投票または立候補に影響する贈賄行為禁止条項違反」として捜査を要求した。

 ただし、シドニー大学の憲法学の権威、アン・トゥミー教授は、「党内公認選は公職選挙にはあたらず、従ってこの条項も党内公認選までは対象としていないのではないか」と分析している。

 ジョンズ郡議会議員は元労働党郡長だったが、NSW州自由党に移籍して州支部副総裁を務めており、ヒューズ選挙区の公認選ではケリー氏を上回る支持者を擁していた。また、ブリッグズ氏は、ジョンズ氏に、$350,000の職についてはモリソン首相もその他の自由党幹部も承知していると語っている。

 モリソン首相は、連邦議会下院では、「ケリー議員が自由党脱党をほのめかして脅迫したことはない」と答えているが、ブリッグズ氏は、ケリー議員が公認選に敗れた場合に保守連合政権を危うくする動きをすると判断していたと伝えられている。
■ソース
Labor asks AFP to investigate $350,000 job offer to Craig Kelly preselection challenger

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