「グレート・バリア・リーフ財団助成金は規則違反」

前首相の抜打助成金に連邦会計検査院長が批判

 2018年4月、マルコム・タンブル前保守連合連邦首相が抜き打ち的に、メンバー6人の民間団体グレート・バリア・リーフ財団(GBRF)に4億4,400万ドルの助成金交付を発表した。この助成金については同財団責任者も申請したことがなく、発表までまったく知らなかったと証言しており、QLD州の公立のグレート・バリア・リーフ研究機関や大学ではなく、一民間団体に巨額の助成金交付を行うことについては広く論議を呼んだ。

 1月16日付ABC放送(電子版)は、連邦会計検査院長が、「同助成金は交付は連邦の透明性規則に従っていない」との報告を提出したことを報じている。

 昨年4月にGBRFに4億ドルを超える助成金交付を発表した当時、同団体は年間収入1,000万ドル、常勤職員6人の小さな組織だった。

 首相裁量によるこの助成金に対しては連邦上院で緑の党議員を長とする調査委員会が、「タンブル首相の独断」と形容し、労働党は、「助成金は正式な入札競争を通じて行うべき」と批判している。これに対して保守連合政権は、「十分な適正評価を行った。助成金は対費用効果が高いもの」として首相決定を弁護していた。

 連邦会計検査院(ANAO)が助成金決定手続きを詳しく分析した報告書を提出した。

 その報告書によれば、助成金交付決定までの過程で政府は規則に従っていなかった」としており、「政府の規則では助成金を受けるプログラムは具体的明確にその助成金の対象を定められていなければならない。また、競争入札によらない助成金の場合には、評価規準で、助成金の対象が十分に対費用効果が高いと判定する透明性の高い評価手段を明示していなければならない。しかしGBRFへの助成金の場合にはその目的が余りにも曖昧すぎる」と批判している。

 会計検査院長の報告に対して、環境エネルギー省は、「助成金目的が十分に具体的でないということには同意できない」と反論している。
■ソース
Controversial Great Barrier Reef grant did not comply with transparency rules, National Audit Office says

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