シドニー・フットボール・スタジアムの解体工事始まる

土地環境裁判所の差し止め命令継続を無視

 3月7日付ABC放送(電子版)は、シドニー市内ムア・パークのシドニー・フットボール・スタジアム解体に対して土地環境裁判所に出されていた差し止め請求の差し止め命令が継続しているにもかかわらず、土木機械がスタジアム内装の解体を進めていると報じている。

 差し止め命令が3月7日午後に解除される予定だったが8日に持ち越された。しかし、差し止め命令解除を前に解体工事が再開されており、マイケル・デーリー労働党党首は、「差し止め命令がまだ解除されていないのに解体工事の騒音が聞こえる。これは説明を要する問題だ」と発言した。

 保守連合州政府は7億3,000万ドルの予算を計上してスタジアムの改築を計画しているが、住民グループ「Local Democracy Matters」とウェーバリー・カウンシルが、「州政府は州政府自身が定めた公開の協議とデザインの原則を無視している」として差し止め請求を裁判所に提出していた。

 これに対して保守連合州政府は裁判所において、「工事が’遅れればInfrastructure NSWには1日あたり$46,000の経費増になり、2020年6月竣工の予定が崩れる」と主張していた。

 これに対して、デーリー党首は、「このスタジアム問題を選挙の争点とする。保守連合がスタジアムを解体しても、労働党が州政権に就けば、スタジアム再建を行わない」と発言している。

 また、「今日の解体工事は裁判所の工事差し止め命令違反か?」との取材陣の質問に対して、「中で何が起きているのかまったく分からないから判断もできない。グラディス・ベレジクリアン州首相は、3月23日の州議会選挙まで解体工事を停止すべきだ」と語った。

 これに対して、ベレジクリアン州首相は、「野党党首は大規模計画を取り消すことしか関心がないのか? NSW州を後退させることはできない」と反論している。

 世論調査で有権者の82%が保守連合政府のスタジアム改築計画に反対しており、政治評論家の中には、「先週まで、自由党は州選挙の勝利間違いなしと考えていたが、投票日を目前にしてスタジアム改築問題が争点として浮かび上がって来たことにひそかにいら立つ党議員もいる。デーリー党首は、保守派ラジオ・パーソナリティのアラン・ジョーンズの番組でジョーンズと激論を戦わせ、スタジアム問題を大きく引き出すことに成功した。ただし、自由党は州財源を使って学校や公共交通機関や病院などにばらまく選挙戦術に入っている」と分析している。
■ソース
Sydney Football Stadium’s controversial demolition ramps up despite legal challenge

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