「焼け死んだ人は緑の党に投票したに違いない」

ブッシュファイアよそに連邦大臣・議員が口論

 ブッシュファイアをよそに連邦政界は首相・副首相を巻き込んで炎上している。
 ABC放送(電子版)が伝えた。

 先週末、アダム・バント緑の党連邦下院議員が、「ブッシュファイア被災地域が広がっているのは連邦政府の気候変動無策が原因だ」と発言した。これに対して、マイケル・マコーマック連邦副首相兼国民党党首が、「被災者は都会の狂信的なグリーニーなど要らない。バント発言は政治的点数稼ぎだ」と反論した他、スコット・モリソン連邦首相も、「気候変動とブッシュファイアを結びつけるな」と批判した。

 これに対して、被災地を持つキャロル・スパークス・グレンイネス町長が、「これは政治問題ではない。マコーマックらは科学的証拠を読むべきだ。ブッシュファイアの広がりは明らかに気候変動が原因だ」と保守連合政権を批判した。

 さらにクレア・ポンティン中部海岸郡長は、「オーストラリアは大昔からブッシュファイアがあったというマコーマックの発言には腹が立った。この地域は昔はブッシュファイアなどなかった。このあたりには都会のグリーニーなど住んでいない。農家が私のところに来て、1年半家畜に干し草を買って食べさせているがもうこれ以上無理だというのだ。気候温暖化が原因だということは明らかだ」と語っている。

 今年4月と9月、グレッグ・マリンズ前NSW州消防局長ら緊急機関局長クラス23人が連名で、「今年、大規模なブッシュファイアが予想される。具体的な対策を話し合うべきだ」として、モリソン首相との話し合いを求めた書簡を送ったが、話し合いは実現しなかった。マリンズ氏は、以前に保守連合議員が「ブッシュファイアのさなかに気候変動など話し合っている場合ではない」として話し合いを潰した事実を取り上げ、「今話し合わないでいつ話し合うというのか?」と発言している。

 さらに、バーナビー・ジョイス元国民党党首は、緑の党が気候変動対策を求めることに対して、緑の党はブッシュファイア予防の山焼きを支持していない、と批判し、「ブッシュファイアで焼死した2人も緑の党に投票したことは大いに考えられる」と発言した。これに対して、クリスティナ・ケネリー労働党議員が、「誰が誰に投票したかどうして分かる? 2人はブッシュファイアで焼死した。それ以外に何を言うことがあるのか?」と批判した。

 ジョーダン・スティール=ジョン緑の党上院議員は、政府が「大きなムチ」と称するエネルギー法案の審議中に、「このブッシュファイアのさなかにどうして石炭産業を支えるような法案を実行できるというのか? ここにいる議員は放火魔とほとんど変わるところがない」と発言、マレー・ワット労働党議員が発言撤回を求めたがスティール=ジョン議員はこれを拒否した。

 さらには、アンソニー・アルバネージ労働党党首とジャネル・サフィン・ニンビン選出NSW州議会議員がニンビンを訪れたが、焼け出された住民に、「何しに来た。消火活動にもっと予算を出せ。恥を知れ」などとヤジられた。ただし、労働党はNSW州議会でも連邦議会でも野党になっており、予算の責任はいずれも保守連合政権にある。
■ソース
Barnaby Joyce says NSW bushfire victims ‘most likely’ voted for the Greens

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