SA州カンガルー・アイランドの半分が焼失

気候変動懐疑派の町長、オバマ発言に反発

 SA州アデレード南方のフルーリオ半島とは13kmほど海を隔てた島、カンガルー・アイランドは山梨県より少し小さい程度でオーストラリアでは3番目に大きい島で農業、ワイン、蜂蜜の他、観光を主な産業にしている。そのカンガルー・アイランドのほぼ半分が焼失している。

 一方、島のマイケル・ペンジリー自由党町長は以前から気候変動懐疑派として知られているが、先日、バラク・オバマ前米大統領の「気候変動がブッシュファイア頻発の原因」としたことに反発し、ソーシャル・メディアで、「その発言は愚かで情けない」と書いたことが報じられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 同島の郡部消防局(CFS)によると、焼失面積は2,000平方キロにのぼっており、パイロットの父子が死亡している。また、消防士22人が負傷している。消防車60台、消防士280人が消火に努めており、アデレードから消防士55人が島に派遣された。被害ではビボンヌ・ベイで家屋の焼失があったとされている。

 1月10日正午過ぎにキングスコートの町で4mmほどの雨が降り、気温が下がるなどしており、ブッシュファイアが下火になることが期待されている。

 1月9日にはスコット・モリソン連邦首相が島を訪れたが、「幸いなことに島では一人の死者も出していない」と発言して間違いを指摘され、「そう。2人が亡くなっている。私は消防士のことを考えていた」と言いつくろった。また、首相の広報担当官も、「死者が出なかったというのは消防士に死者が出なかったということだ」と確言したが、さらに、首相は、島で亡くなったパイロットのディック・ラング氏と息子で外科医のクレイトン・ラング氏の遺族に面会したと発表したが、ラング父子は島のラビーンのブッシュファイアを消そうとして亡くなっている。

 マイケル・ペンジリー町長は、オバマ前大統領が「オーストラリアのブッシュファイアは気候変動による現実喫緊の問題だ。気候変動対策を急ぐべきだ」とツイートしたのに反発し、「オバマ氏の発言は愚かで情けない。カンガルー・アイランドでは白人が来る前からブッシュファイアが頻繁に起きていた。オバマ氏に対する尊敬の気持ちが失せた」と書いている。これに対して、賛否両論のコメントが寄せられている。

 ペンジリー町長は2006年から2018年まで自由党州議会議員を務めており、2011年に議会で「気候変動などナンセンス。そんなものは疑っている」と発言しているほか、ジュリア・ギラード元労働党連邦首相を「イヌころ」と呼び、後に謝罪している。
■ソース
Kangaroo Island scorched with ‘unprecedented’ ferocity by bushfires as CFS saves township
Kangaroo Island Mayor says Barack Obama ‘wrong’ on climate change bushfire connection

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