「スポーツ交付金に違法の疑い」と会計検査院長

保守連合選挙戦利用で国民党副党首矢おもてに

 2019年5月連邦総選挙にからんで各地のスポーツ・クラブなどへの交付金が、保守連合が選挙戦に公金を利用したとして会計検査院長が「交付金配分が保守連合候補に偏っており、選挙がらみの利益誘導を狙った違法行為の疑いがある」と発表した。この発表を受けて、ブリジット・マッケンジー国民党副党首対する辞職の要求が起きている。

 スポーツ交付金配分については選挙当時にSA州のジョージナ・ダウナー候補がスポーツ・クラブへの交付金授与式を行った時に利益誘導との指摘が出ていたが、今回は公的独立機関の判断とあって成り行きが注目される。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 会計検査院は、スポーツ交付金の配分が、2019年5月選挙前にマッケンジー上院議員(当時スポーツ大臣)の事務所が、「接戦区」、「目標区」と目印をしたところに異常に助成金交付が集中していた、と報告書に記述している。

 NSW州のコールデール・ウェーブズ・サッカー・クラブは、女性がスポーツに親しむようにと考え、10人のボランティアが200時間を費やして助成金交付申請書を作成したが交付を受けられなかった。この申請書作成の一人、リサ・ミラーさんは、「なぜ、マッケンジー議員が辞職しないのか理解できない。全国のスポーツ活動ボランティアの努力にまったく敬意を払っていない人だ。努力してもダメな時があることを分かっているが、十分な考慮を払った上での判断でなければならない。自分達の議員当選の目的であってはならないはず」と語っている。

 しかし、マッケンジー議員は会計検査院長の報告書や交付金を受けられなかったスポーツ・クラブなどの批判を拒絶、「すべての交付はルールに基づいている」と発言している。

 Sport Australiaは百を超えるスポーツ・クラブへの交付を推薦したがマッケンジー大臣(当時)がこれを拒絶し、大臣事務所が「接戦区」、「目標区」と目印した選挙区の団体が交付金を受けており、それらのクラブでは交付金総額の36%に相当するが、実際には最初の交付決定ですでに交付金総額の46%を受けている。

 ただし、会計検査院(ANAO [Australian National Audit Office])も、「交付を受けた団体で資格に欠ける団体はなかった」ため、交付ルール違反はなかったが、違法性はあり得るとしている。
■ソース
Bridget McKenzie facing calls to quit after auditors condemn ‘biased’ sports cash splash

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