シドニーの高齢者施設でNSW州初の死亡患者

「コロナウイルス蔓延は防げず」との保健当局者の声

 NSW州では、高齢者施設に入っていた95歳の女性がカゼ症状を示した後、コロナウイルス感染症で死亡している。NSW州初のコロナウイルス患者の死亡となった。

 また、NSW州政府のブラッド・ハザード保健相が、「コロナウイルスに対する戦い」を宣言するなど、ウイルス対策が本格化し始めている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 事務作業に追われていた医師その他のヘルスケア専門職も現場に戻され、また再訓練を受けている者もいる。

 ハザード大臣は、「NSW州はもっと医師も看護師も必要になる」として、連邦政府に防疫体制への軍資金を求めた。しかし、連邦政府は、「申請書を提出して正規の手続きを踏む」よう指示するなど疫病に対する対応がかみ合っていない。

 シドニーのいくつかの病院では医師がコロナウイルス感染症と診断され、仕事で接触のあった病院職員ら80人以上が2週間の自宅隔離を命じられている。感染症と診断されたのはシドニー都市部南西のリバプール病院で訓練を受ける女性医師と都市部北西のライド病院に勤める53歳の男性医師で、いずれも2月18日にリバプール病院で開かれた放射線医学セミナーに出席している。2人は最近に海外に行ったことがなく、コロナウイルス患者とも接触していない。そのため、保健当局は、セミナー参加者77人を追跡調査し、感染源を探している。しかし、この2人以外には現在のところ感染者は出ていない。

 この発表に伴って、ハザード大臣とNSW州政府主任医務官のドクター・ケリー・チャントは、「どうやってもウイルスを防ぎきれるものではなく、いつかウイルスが市中に広がることになる。これまでの観察から、広がり方を見ればウイルスが突然変異していることが分かる。最終的にはこのウイルスを防ぐことができるとは考えていない」と述べている。

 一方、医療専門家の感染で他の医療専門家が大量に自宅隔離することで医療専門家が次第に不足し始める事態が予想される。
■ソース
Medical staff stretched as health authorities warn coronavirus ‘can’t be contained’

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