移民受け入れ枠規模めぐって労働党内に動揺

ケネリー議員が移民枠引き下げを主張

 クリスティナ・ケネリー連邦上院議員は、「テンポラリー移民枠を切り詰め、オーストラリア国民の雇用を優先すべき」と発言し、労働組合からは慎重な支持の声が挙がっている。しかし、労働党議員の間には、ケネリー影の内相が保守票を狙って個人的に自分の政策を打っているのではないかとの懸念も出ている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 ケネリー影の内相は、サン・ヘラルド紙とエージ紙日曜版に、「流入移民を増やすことで景気回復をはかるというのは保守連合政権のぐうたらな政策であり、労働党政権下では移民受け入れ枠を縮小する」旨の論説を投稿している。一部の労働党議員は、「コロナウイルス危機からの回復期にはテンポラリー移民労働力を利用する問題を論議すべきだ」と、ケネリー議員を擁護している。

 ケネリー議員はこれまでもテンポラリー移民の枠について政府に再検討を求める発言をしているが、労働党政権下では総移民枠も縮小するとはっきりした政策を主張したのは初めてのことになる。

 全豪労働評議会(ACTU)のサリー・マクナマス書記長がツイッターに投稿し、「これまであまりにも多くの経営者が地元労働者の雇用を避けるためにテンポラリー・ビザ制度を利用してきたし、ビザ・ステータスもセキュリティも経営者に依存しなければならないテンポラリー移民を搾取してきた」と述べ、さらに、「このような制度の利用が制度的な賃金窃取の横行につながっている」としている。

 幾人かの労働党筋は、移民プログラムの規模や構成については影の内閣レベルでも議論が続いてきたが、政策変更の決定には至っていないとしている。また、影の閣僚の一人は、「現段階ではクリスティナの個人的意見であり、党見解ではない」としている。
■ソース
Labor internal angst at Kristina Keneally’s call to lower immigration

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