連邦金融相が、「黒人の死」抗議行動を批判

労働党連邦議員、金融相を「音痴」と批判

 6月7日、連邦政府のマシアス・コーマン金融相が、前日の「Black Lives Matter」抗議行動を、コロナウイルス・パンデミックのさなかに「身勝手、わがまま、無謀」と非難した。

 これに対して、労働党のリンダ・バーニー議員、リチャード・マールズ議員らから、「歴史を知らなさすぎる」や「音痴な発言」の批判が出されている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 アメリカで多数の黒人が警察官に殺されながら警察官が処罰されることがほとんどない現実に抗議する運動がアメリカから世界各国に広がっており、オーストラリアでも多くのアボリジニが警察官に射殺されたり、警察の留置場や刑務所で亡くなる事件が起きているが、未だに警察官や刑務官が処罰されることがない歴史に抗議する行動が各地で開かれている。

 パンデミック中とあって現在も各州で社会的距離命令が有効なままだが、国内ではウイルスはほぼ完全に鎮圧されており、また、政治集会の自由を禁じることは難しい。そのため、SA州やWA州のように特例で許可したり、NSW州のように裁判所で禁止令を取ったが控訴裁判所で覆された州もある。

 コーマン上院議員は、保守系メディアのスカイ・ニューズで発言し、「社会に無用で許しがたいリスクを負わせる行為だ」と抗議行動を難じている。

 労働党の先住民族問題スポークスウーマンのバーニー議員は、「コーマン上院議員は、不平等に対して声を挙げている人々の心からの叫びに耳を傾けるべきだ。コーマン議員の選挙区、WA州は国内でもアボリジニの受刑率がもっとも高い州だ。しかも近年には2人が拘置中に亡くなっている。抗議行動のことをわがままで無謀だなどと言う前にその現実を知るべきではないか。参加者は行動の衛生上のリスクについてはよく認識している」と批判している。

 リチャード・マールズ労働党議員は、「私自身は大集会には居心地の悪さを感じるが、彼らを批判する立場にはない。先住民族の置かれている状況に抗議する先住民族の人々に対して身勝手だとかわがままだとかとはとても言えない」と批判しているが、同時に、大集会でコロナウイルス感染が広がることを懸念すると語っている。
■ソース
Mathias Cormann criticises Black Lives Matter protesters for gathering amid coronavirus

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