人権擁護委員会が難民収容所判断

首相「政治的行為」で両者対立

 豪人権擁護委員会は、連邦政府が国内国外で運営する難民収容処理センターについて、収容児童に対する人権侵害が行われているとする厳しい報告書を提出、この問題を調査する特別調査委員会設立を勧告した。2月12日には報告書に対してトニー・アボット連邦首相が議会の質問時間に人権擁護委員会報告書を「政治的行為」とする批判を繰り返した。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。
 この報告書、「The Forgotten Children」は、オーストラリア政府が運営する難民希望者収容施設でかなりの数の身体的虐待、性的虐待が行われていると警告しており、主として児童を被害者とする性的暴行が33件、児童の自傷行為が207件と確認している。また、現在、「児童性虐待に対する組織の対応」を調査する特別調査委員会が活動中であり、人権擁護委員会もこの問題を同特別調査委員会に照会することになっている。ただし、同特別調査委員会のスポークスウーマンは、「報告書の内容を検討するが、当委員会の調査権限はオーストラリア国内に限られている」と発表している。

 アボット首相が議会で、「報告書は見え透いたデッチ上げ」と発言したことに対して、トリッグズ教授は、「委員会は平等な態度で職務を果たした。委員会は法律と規則に基づいて職務を果たした。委員会の報告書を政治的行為とする批判を全面的に否定する」と反論している。

人権擁護委員会は、この調査で収容センターに収容されている児童や現在オーストラリア社会で生活している元被収容児童らの証言も聞き、報告書を作成した。また、2月11日に報告書を提出したトリッグズ教授は「与野党とも難民児童の問題に関しては責任があり、どちらも我が国の国際的義務違反に責任がある。与野党とも収容所に代わる措置を正しく検討したことがなかった」としている。また、法務長官が、「収容所児童問題はアボット政権でほとんど解決している」としていることについてもこれを否定し、「国内国外の収容所で300人の児童が無期限に収容されている。安全と認められる限りできる限り早期に児童を社会に解放することがもっとも人道的措置である」と勧告している。
■ソース
Children in detention report not a political exercise: Human Rights Commission

新着記事

新着記事をもっと見る

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る