「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」

世界保健機関が新型コロナウィルス感染を指定

 1月31日付ABCニュース(電子版)は、世界保健機関(WHO)が中国武漢で発生した新型コロナウィルス感染症を国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態に指定したと伝えている。

 WHOがこの緊急事態指定を適用したのはこれまでに6例があるだけで、今後世界各国の対応と空港での検査が強化されることになる。

 これまでも何度かWHOの16人の専門家で構成される緊急委員会で緊急事態が協議されたが、現在、ウィルスは世界中に広がっており、中国だけでも患者は9,692人、死者は213人にのぼっていることと、ヒト・ヒト感染が確認されたことから緊急事態指定に踏み切ったとされている。

 WHOの緊急事態指定を受け、スコット・モリソン連邦首相は、「コロナウィルス蔓延は深刻な問題だがオーストラリアの備えは充分にできている」と語っている。

 中国国外では22か国・地域で129人の患者が確認されており、死者は出ていない。また患者の大多数が湖北省または武漢を訪れている。

 連邦のブレンダン・マーフィ首席医務官は、「WHOには何日も前から緊急事態指定を要求してきた。中国国内の患者の急激な増加と、世界各国の発症患者の増加が指定の根拠になった。オーストラリアにはQLD大学など分子生物学を使ってウィルスから新ワクチンを開発する研究に従事している研究グループがある」と語っている。

 テドロス・アダノム・ゲブレイェススWHO事務局長は、「前代未聞の疾病蔓延に対しては前代未聞の対応をしなければならない。今回の緊急事態指定は中国に対する不信任案ではない。このウィルスが医療制度の整っていない地域に波及することを怖れたからだ」と語っている。

 また、中国路線の運行取消を決めた航空会社もあるが、WHOでは「ウィルス蔓延を理由に貿易や渡航を制限することは勧められない」との見解を明らかにし、「中国側の措置で蔓延を食い止めることができるだろう」と述べている。
■ソース
Coronavirus is a public health emergency, World Health Organisation declares

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