SMHの広告で日本領事館が抗議

韓国系グループの領土権主張広告

 8月15日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙第一面の最下段横全幅で広告が掲載され、日韓領土問題で騒ぎを起こしていることが16日付同紙のアジア太平洋編集長ハミッシュ・マクドナルド氏が論評している。

 この主張広告は、海にそそり立つ島を描いた水墨画風の絵に、「DOKDO is a beautiful island in the EAST SEA」とあり、掲載者として、ハングル表記と「DOSUN KIM YOUNGHYUN」との記載されている。「Dokdo」は、「独島」で、竹島の韓国名、「East Sea」は日本海の韓国名「東海」の英訳語。竹島は日韓両国が領土権を主張しており、日本政府は、国際司法裁判所での決着を提案しているが、韓国側は国際司法裁判所に持ち込むこと自体「領土権問題」があることを認めることになるとして拒否し続けている。ロンドン・オリンピック大会でも韓国サッカー選手が「韓国領土権」の主張を掲げ、オリンピック委員会委員長が、「政治的表現を禁止する」五輪憲章に対する明らかな違反として処罰を提案している。また、韓国は、「Sea of Japan(日本海)」を、「韓国では昔からこの水域を東海と呼び習わしてきた」として、国際的にこの水域を「East Sea」と呼ぶよう要求し続けている。国際的には「Sea of Japan」が定着しており、またこの名称自体、ヨーロッパ人が付けた名称で日本が要求した名称ではないが、商品ボイコットや抗議行動を恐れる出版社や官庁などはたとえばグーグルアースのように両名称を併記している。また、竹島問題と日本海名称問題はまったく別個の問題。

 この広告は、韓国人コミュニティ・ウェブサイト「Hojunara (Australia)」が掲載したもので、第二次世界大戦終戦記念日、韓国の独立記念日にあわせて出された。

 マクドナルド氏は、「西洋の海図では、竹島/独島は、1849年にこの2つの岩にあやうく衝突しかけたフランスの捕鯨船にちなんでLiancourt Rocksと表記されている。日本側は、『日本の地図には17世紀から日本領として記載されている』と主張しているが、1954年、朝鮮戦争停戦直後に韓国政府が役人を派遣してこの岩を占領させ、『韓国の記録では古くから韓国領になっている』と主張した。韓国側はその後、灯台、ヘリパッド、警察宿舎、淡水化装置、携帯電話電波塔、郵便局などを設置し、タコ採りの漁師夫婦を住まわせている」と述べている。

 さらに、「Kuril Islands(千島列島。日本が領土権を主張し、ロシアが実効支配しているのは南4島)からParacel Islands(西沙群島。中国が実効支配。ベトナムが領土権主張)まで、ナショナリズムの象徴的意味を持っていたものが、現在では海底油田や水産資源などの可能性で現実的な対立要因になっている。また、先週には、李明博大統領が竹島に上陸し、地元民とバーベキューをしたため、日本政府が大使をソウルから引き揚げる結果になった」と述べている。

 オーストラリアでは、日中、日韓対立があると、反射的に日本に厳しい見方をする記事が見られるが、マクドナルド氏はあくまでも中立的な表現を逸れておらず、「この広告は日本のシドニー領事館の小林敏明首席領事から抗議を呼んだ。『第一に、この島は日本の島であり、’Dokdo’の呼称は認められない。第二に、’East Sea’は、Sea of Japanであるべきだ。第三に、’Dokdo is a beautiful island’では観光広告のようだが、竹島は観光地の島ではない』と抗議文で述べている」と書いている。(NP)

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