ベッカム様がやって来た!


ベッカム様がやって来た!
世界最高峰のセレブ選手がシドニーに舞い降りた
 オーストラリア・サッカー連盟(FFA)は11月27日、テルストラ・スタジアムでシドニーFC対LAギャラクシーの親善試合を行った。超満員となった約8万人の観衆のお目当ては、何と言ってもデビッド・ベッカムだ。世界で最も美しいサッカー選手、最も“セレブ”なスポーツ選手と称され、サッカー選手としてだけでなく、セレブ、ファッション・アイコンとしても世界中の人々を魅了する男のシドニー初見参とあって、彼が来豪した25~28日の4日間、シドニーはベッカム・フィーバーに包まれた。そんな彼のシドニーでの動向を追った。


ベッカム様、豪州初見参!
  テルストラ・スタジアムに押し寄せた8万295人の目は、シドニーFCサポーターでさえ、ただ1人に注がれていたに違いない。デビッド・ベッカム、その男だ。
  今年1月に5年300億円という破格の契約で米国メジャーリーグ・サッカー(MLS)に移籍したその効果の1つが早くも現れていると言っていいだろう。誰も知らなかったLAギャラクシー(以下、LA)というチームは、彼のおかげで、世界で認知されるようになった。チケットもグッズも飛ぶように売れる。まさにベッカム様様というわけだ。
  そのベッカム様、25日に中国を経由(携帯電話会社のPRで北京を訪れていた)し、計22時間のフライトを経てシドニー入りした。宿泊先はカジノで有名な「スター・シティ」。ホテルに到着するや彼を待っていたのは試合前の記者会見だった。会見での主な問答は以下の通り。
―シドニーの印象は?
「(到着して)火曜日の試合が至る所で宣伝されているので、驚いたよ。オーストラリアにはずっと行きたいと思っていたけど、これまで機会がなかったから、少しでも観光する時間があれば見て回りたいね」
―2003年にオーストラリアはイングランド戦でトニー・ポポビッチ(シドニーFC主将・記者会見に同席)のゴールなどで勝利した(3-1)が、その時について記憶にあることは?
「記憶にないなあ(笑)。イングランドとオーストラリアはクリケットやラグビー、いろいろなスポーツでライバルだからね。僕たちは真剣勝負で負けたから残念だったよ。オーストラリアは強かった」

―オーストラリアのサッカーについてはどう思うか?
「AリーグはMLSと同様、高いポテンシャルがある。ジュニーニョ(シドニーFC)のような才能あふれる選手がいて、底上げしてくれるに違いないよ。ジュニーニョは僕が対峙した選手の中でベストの1人だから、対戦が楽しみ」
―先週(11月21日)、クロアチア戦に負けてユーロ2008への出場が途絶えたが、今の精神的・肉体的な状態はどうか?
「イングランドが敗退したのは残念だが、僕自身はゲームに出られたことが嬉しかった。体調もだいぶ良くなってきたし、多くの観客の前だから、火曜日の試合はがんばらなきゃね」
 到着直後の記者会見は約40分。長旅の疲れどころか、27日の試合後の会見で明かされたのだが、実は彼、風邪をひいていたらしく、体調は思わしくなかった。会見では「できれば90分間出場したい」と抱負を語った(同試合で最低55分以上の出場という契約)。
  そして、試合以外でも過密スケジュールが待ち受けている。翌日、朝からテルストラ・スタジアムでのマスコミ向けの公開トレーニング・セッション、昼はプロモーションでシドニー・ハーバーを訪ね、夜は、サーキュラ・キーでカクテル・パーティーに出席…、と朝から晩まで、マスコミへの対応やファン・サービスに追われた。それでも、崩れぬ笑顔と溌剌としたその姿。これぞ超一流選手たる所以なのだろう。
約束を守った、90分間出場
  試合当日。異様な熱気に包まれたピッチは、ベッカムの登場で最高潮に達した。試合は親善試合にしては思いのほか荒れた。序盤からLAの守備が崩壊。あれよあれよという間に前半で3点を入れられてしまう。さらに26分には、強烈なスライディングを受け、脚をかばいながらのプレーを余儀なくされてしまった。
  それでも、スターというのは、そのハンデさえも見せ場にしてしまうもの。最もスタジアムが沸いたのは前半43分だった。LAはペナルティー・エリアの手前でフリー・キック(FK)を得た。蹴るのはもちろんベッカム。彼が最も得意とするFK。その距離約25メートル。瞬間、彼が振りぬく右足から放たれたボールは、ゴール右隅にきれいなカーブを描いて吸い込まれていった。スタジアムが揺れる。面目躍如とばかりにベッカムは両手を大きく突き上げて、観衆にアピールした。 
  さらに見せ場を作るベッカム。ジュニーニョへの強烈なプレスでイエロー・カードを受けるわ、2度目のタックルを受け“キレるベッカム様”を見せるわ、絶妙なロング・パスを再三再四入れるわ、と、スポンサーが大喜びしそうなシーンが満載だった。彼は公言通り90分間のフル出場でシドニーのファンを魅了した。5-3でシドニーFCの勝ちという結果はもはやどうでもよかろう。
  初めてのオーストラリアでの試合、彼はどんな印象を受けたのか。試合後の記者会見ではこのように語っている。

(左)11月26日、サーキュラ・キー「カフェ・シドニー」で行われたカクテル・パーティーに出席したデビッド・ベッカム
(右)キッズ向けのサッカー・アカデミーを05年に設立したベッカム。子ども好きでも知られている
―ゲームを振り返って
「プレーできたことが嬉しいし、ファンにとっても見応えのある試合だったと思うよ。特にFKの時は、みんながゴールを期待していたわけだから、緊張感もあったね。でも、FKは日頃からかなり練習しているから、大勢のファンの前で決められてよかった」
―途中、負傷したにもかかわらず、(契約の)55分以上プレーした理由は?
「タックルはゲームには付き物。僕は常に長くピッチに立っていたいから。ケガをしようが、蹴られようが、全部サッカーだからね。僕は結構、頑固者で1度試合に出ると決めたら自分から退場したくないんだ。55分以上の契約? 昨日、初めて知ったんだ」
―2度目のタックルを受けた際、(乱闘寸前の)言い争いになったが、何を言ったのか
「それはカメラの前ではちょっとね(笑)。真剣にゲームに挑んだから熱くなっていたけど、サッカーではよくあること。当たられた瞬間は故意に思えたから言い返したんだ。試合後は彼と笑い合ったよ。それもサッカーだね」
 28日には、自身の名前が香水になった「デビッド ベッカム」のプロモーションでマイヤーに現れたベッカム。前日と同じサッカー選手とは思えないファッション・アイコンとして登場した彼は、やはり最後の最後まで“ベッカム様”だった。こんなスポーツ選手は恐らくあと1世紀は現れないだろう。

 CJM Lawyers  Harding legal 幌北学園 kidsphoto nichigowine
日豪プレス 配布場所   日豪プレス 新刊発行    Oishii Japanese Restaurant Guide Covid-19 最新情報

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL


新着イベント情報

新着イベントをもっと見る