第45回 核兵器廃絶に向けた現地校生の取り組み 

JFPピースフル通信

 

オーストラリア国内の平和への動きについて、
お伝えするコラム JfPピースフル通信

 

第45回 核兵器廃絶に向けた現地校生の取り組み
伊香賀典子(JfPメンバー)

 

私が勤めているVIC州の公立学校は日本に姉妹校があり、隔年でお互いを訪問するという形をとっています。今年も例年通り東京3 泊、京都3 泊を経て、姉妹校へホームステイに行く前に広島に行きました。

広島には毎回千羽鶴を持って行くことにしています。最初の年は思い付きで始めたので、あるものを掻き集め千羽にも至らず持って行ったのですが、広島でほかのカラー・コーディネートされた千羽鶴や、鶴でも文字を描いたものを見て、生徒とともに“私たちのを置いていってもいいのかな?”と笑ったのを覚えています。

それからはちゃんと準備をし、恥ずかしくないものを皆で作るようになりました。今年は出発当日になんとか千羽になり安心して持って行くことができました。博物館では理事長から特別にお話しを伺う機会をいただき、実はオーストラリアも日本も核兵器禁止条約に参加していないこと、そしてオーストラリア産のウランが福島の原発に使われたことを知り、ショックだったようです。

実は日本に行く直前に核兵器廃絶運動をしているICANから1通のメールが来ました。私たちが日本に千羽鶴を持って行くことを聞いて、プロジェクトに参加しないかというお誘いでした。それは日本の学生たちが193カ国のリーダーに千羽鶴を送り核兵器廃絶を訴えるというものでした。それはとても意義のあることだと思いましたが、今やっと千羽になるという時にもう千羽作ろうというのは難しいのではという思いもありました。今作っている千羽鶴をあげてもいいのではとも思い、生徒に聞いてみたところ、全員がそろって“これは広島に持って行き、それからまた頑張って千羽作ろう!”と言ってくれました。

日本に着いてすぐに折り紙を発見し、旅行中のハード・スケジュールの中、時間を見つけては折っていました。新幹線の移動中珍しく静かだなと思うと皆折り鶴を折っています。なんだかとても温かい気持ちになりました。この気持ちがオーストラリアの首相に届けばいいなと思っています。

10月16日に、日本に行った13人の生徒を含めた35人の生徒とガスワークス・アーツ・パークで開催されている展示会『ヒロシマ』に行きました。ここで千羽鶴を渡せれば最高だと思っていましたが、残念なことにこの日、オーストラリアの首相は原子力発電所にウランを送る協定を結ぶためにインドにいました。生徒たちは核兵器廃絶のために自分たちも何かしなければいけないという思いがより強くなったようです。


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Japanese for Peaceプロフィル

2005年3月に設立した日本人を中心とする平和活動グループ。毎年8月に広島・長崎平和コンサートを開催。そのほか多数のイベントを企画すると同時に、地元のグループや活動家、他民族のグループとも交流を持ち、平和活動のネットワークを広げている。
Web: www.jfp.org.au
Email: info@jfp.org.au

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