自然と戯れた1日

(Photo: Tourism Queensland/ Coconut Island)
(Photo: Tourism Queensland/ Coconut Island)

第37回
自然と戯れた1日

文=加納寛之
 ここブリスベンは現在、EKKA(農業祭)の時期であります。この時期を過ぎると、そろそろ冬も終わり、短い春を感じたかと思うと、ブリスベンはすぐに真夏になってしまいます。うららかな日差しを楽しめるこの短い季節は私も大好きで、休日にはなるべく外出して、普段できないこと、見ることができないものを楽しもうと努めています。
 先週末は、娘を連れ、車で1時間ほど走ったところにあるビーチに遠出してきました。まだ泳ぐには少々早いですが、美しい砂浜と、プールのように穏やかな入り江で砂遊びをする娘は楽しくて仕方がない様子でありました。砂で城を作り、集めてきた貝殻でそれをデコレーションするだけの作業を、延々と続けることができるとは、さすが4歳児です。パパ、人魚姫はどこにいるか探して、と、無邪気なことを言うのは今のうちだけなのでしょう、これが大きくなったら、パパ、海に潜って真珠をとってきて、とかせがむようになるのでしょうか。想像したらちょっと恐くなりました。
 干潮時には、岩場に隠れる海の生物を探しに行こうと、少し沖の岩場に移動してみました。早速、カニを発見。甲羅を持ち上げると抵抗もしないですぐに捕獲できましたが、それもそのはず、それは脱皮直後と思われる甲羅でした。本物のカニは、そのすぐ下に隠れており、こちらは見つかったと分かると、すばしっこく逃げていきます。急いで捕獲し、持っていたバケツに入れて観察したところ、その体はフニャフニャ。ハサミもまだやわらかく、一番捕まえられたくなかっただろう時に私たちに見つかってしまったわけです。
 そもそも、カニが脱皮を繰り返して大きくなる、ということをすっかり忘れていた私ですが、たいへん面白いものを見ることができました。持って帰りたいとせがむ娘を説得し、このなんとも無防備な裸のカニを、元通り岩の下に戻してあげて、岩場を離れました。
 海を見ながらランチとビールを楽しむのがまた最高。季節は問わず、また海に来よう、と思った1日でした。あのカニの新しい甲羅とハサミはもう固くなったころでしょうか?


プロフィル
かのうひろゆき●ブリスベン歴7年。日・米・豪3カ国の弁護士。弁護士歴12年NY留学中の2001年に9・11テロを体験後、ブリスベンの青空に心を癒され永住を決意。モットーは仕事も遊びも全力投球!週末は妻、娘(4歳半)と一緒に愛犬モモの散歩でリフレッシュ。犬連れのアジア人家族を見かけたらそれが僕たちかも ?

 Happy Rich Harding legal 幌北学園 Japanaroo  kidsphoto
日豪プレス 配布場所   日豪プレス 新刊発行    Oishii Japanese Restaurant Guide Covid-19 最新情報

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL


新着イベント情報

新着イベントをもっと見る