豪政府、ポスト・コロナウイルス国際緊張関係想定

インド洋太平洋地域視野に大規模国防力拡大

 オーストラリア政府は、コロナウイルス・パンデミックが終息した後の世界情勢を経済貧困化と軍事緊張激化の時代と想定し、150億ドルのサイバー・セキュリティ強化と2,700億ドルの軍備増強で国防力拡大の方針を明らかにした。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 モリソン首相の発表した国防力拡大計画には、スーパー・ホーネットに搭載する長距離対艦ステルス・ミサイル200機を合衆国海軍から購入する計画や地上から発射でき、マッハ5で飛行できる超音速ミサイルの購入計画も含まれている。

 近年、北朝鮮と中国が5500kmの射程距離を持つ長距離弾道弾の開発を加速しており、オーストラリアは中国本土から射程距離に入っている。また、今回の新防衛戦略計画では名指しはしていないものの、中国を最大の脅威と見ており、軸足を中東などから外して、インド太平洋地域に集中する傾向が現れている。

 モリソン政権の国防力拡大10年計画では、アメリカでも中国でもまだ開発初期段階の指向性エネルギー兵器、超音速滑空体などの購入も含まれている、

 オーストラリアは、アメリカが「ダーウィンに長距離ミサイル配備」を提案した時にはこれを断っていた。しかし、その後はスーパー・ホーネットその他の軍用機に搭載できるロッキード・マーチン社のミサイル200機の購入を検討していた。このミサイルの射程距離は最大370kmで、約8億ドルの値札がついている。現在、ADFが装備しているのは1980年代に配備され、わずか124kmの射程距離しか持たないハープーン型対艦ミサイルだけである。

 また、中国とアメリカとの関係も亀裂が入ったままになっており、モリソン首相は、「中国、アメリカだけが関係国ではない。日本、インド、韓国、東南アジア諸国、太平洋島嶼国諸国などもそれぞれの持ち場がある。オーストラリアもその点で変わりない」と語っている。
■ソース
Australia to buy ship-killing missiles and shift focus to Indo-Pacific

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