シネマへ急げ!注目のホリデー映画11作品2014

シネマへ急げ!

注目のホリデー映画11作品 2014

 クリスマスからお正月にかけて続々と公開されるホリデー映画。今年もアカデミー賞候集補部と員囁たかちれがる傑作から、気軽に楽しめるコメディー、アニメまで、バラエティー豊かな作品が盛りだくさん。辛口コメントでお馴染みの映画通・日豪プレス映画隊長と編集部員たちが、レビューやあらすじとともに注目の11作品をご紹介。今すぐシネマへ!

■レイティング=オーストラリア政府が定めた年齢制限。G、PG、M、MA15+、R18+、X18+があり、「X18+」に向かうほど過激な内容となる。CTCは「未定」。★=作品は5段階で評価される。

ハートウォーミング  ハラハラどきどき  ファミリーで楽しむ  感動ストーリー

 

あなたを抱きしめる日まで
Philomena 隊長が見た!

ドラマ/レーティング未定 12月26日公開予定 

007映画のジェームズ・ボンドの上司「M」役で有名なジュディ・ディンチ主演映画。もう80歳近い高齢の彼女の主演作ということで、老人映画?なんて思ったら、久しぶりの笑って泣いての傑作。

舞台は1950年代のアイルランド。10代で未婚のまま妊娠したフィロメナは、修道院に入れられ、そこで息子アンソニーを出産する。しかし、息子が3歳になるころに強制的に引き離されてしまう。それから50年後、イギリスで娘のジェーンと暮らしていた彼女は、娘にその息子のことを告白する。そして、ジェーンの知り合いのジャーナリストとともに、息子を捜しに旅出つが…。

その息子探しの旅が始まると、驚くような事実が次々に出てきて、グイグイと映画に引き込まれてしまった。さらに、この映画の原作は、ノンフィクション小説『The Lost Child of Philomena Lee』で、すべてが事実!正直、下手なフィクションでも太刀打ちできないような展開だった。

また、息子探しの旅と聞くと、お涙頂戴もののようなジメジメしたイメージだが、ジュディ・ディンチのおかげでカラっとしたコメディーとしても成立している。特に彼女と共演のジャーナリスト役のスティーブ・クーガンとのケミストリーが最高。片や元BBC特派員のちょっとスノッブなジャーナリスト、それに対して、イギリスの労働階級のおばあちゃん。飛行機でウエルカム・ドリンクが無料だと知って、慌ててフライト・アテンダントを呼び戻したり、読んでいるロマンス小説の話を長々としたり…。こういった細かな描写によって、次第に彼女に共感していく。それは、いけ好かないジャーナリストに対してもそうで、彼もこのオバアちゃんと行動をともにすることで、次第に変わってゆく。

彼女は、セックスのことをあけすけに話したり、一見自由奔放な性格だけど、実は敬虔なクリスチャン。このあたりも、映画のポイントになっていて、彼女の名前のフィロメナも、キリスト教の処女殉教者からきており、その彼女が未婚のまま妊娠するということで、キリスト教のことを知っていればいろいろと楽しめると思う。そしてラストは、思わずホロリ。

ホリデーにいい映画をじっくりと堪能したいなら、迷わずこの映画がお薦め。監督は、ヘレン・ミレンがアカデミー賞主演女優賞を授賞した『クィーン』のスティーヴン・フリアーズ。
 
 

オーガスト:オセージ/カウンティー
August: Osage County 隊長が見た!

コメディー/レイティング未定 1月1日公開予定 

メリル・ストリープとジュリア・ロバーツの共演で話題の映画だが、ユアン・マクレガーにクリス・クーパー、さらにBBCのTVシリーズ『シャーロック』で人気になったベネディクト・カンバーバッチが出演と、まるで正月の豪華なお節料理のよう。アカデミー賞授賞者やノミネートされた俳優が、ゴッソリ登場ということで、てっきり2003年の『ラブ・アクチュアリー』のような、ハート・ウォーミング系のラブコメかと思ったら、ずっしり重い家族の映画だった。甘いチョコレートだと思って口に入れたら超ビターな味で、驚いたような感じ。

ストーリーは、オクラホマで暮らす、口腔ガンを患っている母親が主人公。その母親のために、夫は介護人を雇うことにするが、その後彼は自殺し、遺体として発見される。そして3人の娘たちが、それぞれ夫や子どもを連れ、母親の家に集まってくるが…。その母親を演じているのがメリル・ストリープ。ガンのため支給される薬で、ほとんど薬物依存症になっており、とにかく怪演。『プラダを着た悪魔』でも強烈な役回りだったけど、今回もすごいのひと言。これで、2014年のアカデミー賞のノミネートは確実なんて言われているけれど、個人的にはやり過ぎだと思った。見ていて感情移入もできないし、ここまできてしまうと「私演技しています」臭が漂ってきて、ゲンナリ。ジュリア・ロバーツも、役回りのためか笑顔も少なく、全く魅力的には見えなかった。けれども驚いたのが、ジュリア・ロバーツの娘役、アビゲイル・ブレスリン。名前を聞いてもピンとこない人も多いだろうが、大ヒット映画『リトル・ミス・サンシャイン』で10歳にしてアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた女の子。あの大きめのメガネとポッチャリ体型がかわいかった女の子が、見事に成長!

原作は、ピューリッツアー賞を受賞したトレーシー・レッツの同名の戯曲で、さらにその舞台はトニー賞も受賞している。テーブルを囲うシーンでは、まさに舞台を見ているようだった。それにしても、こういった本音で言いたいことを言い合う家族って、日本人から見るとドン引きかも。家族に対する考え方が、日本とは大きく違うのだろうか。たぶん、本音でぶつかり合う方がお互いすっきりするのだろうけれど、やはり、居心地の良い家族とは言えないだろう。誰もいなくなるラスト・シーンが象徴的だ。
 
 

アナと雪の女王
Frozen 隊長が見た!

アニメ/PG 12月26日公開予定 

ディズニーの3Dコンピュータ・グラフィック・アニメーションと聞くと、子会社となったピクサーを思い浮かべると思うが、今作はディズニー・アニメーション・スタジオ制作。やはり、『トイ・ストーリー』などのピクサーの作品と比べると、ディズニーのCGアニメーションはイマイチな感じがあったが、このところかなり追いついてきているように思う。
 ストーリーはアンデルセンの童話『雪の女王』を基にした完全なオリジナル作品で、氷や雪の表現がため息が出るほど美しい。ミュージカル仕立てになっていて、子どもから大人まで楽しめる、まさにファミリー映画。ある意味、ディズニーらしい王道の展開だが、ちょっとしたヒネリも効いていて、「2人が知り合って恋に落ちて、めでたし、めでたし」とならないところは現代風?真夏のオーストラリアでは、季節感がまるでないのは残念だけど、さすがディズニー、安心して観られる。
 
 

キル・ユア・ダーリングス
Kill Your Darlings 

スリラー/MA15+ 公開中 

1955〜64年のアメリカ文学界で異彩を放ったグループや活動の世代、ビート・ジェネレーションが舞台となった作品。当時を代表する作家アレン・ギンズバーグの友人ルシアン・カーが自身に性的関係を迫る男、デービッド・カマラーを刺殺するという、米コロンビア大で起きた実在の事件を映画化している。
 アレンを演じるのは、映画『ハリー・ポッター』のハリー役でお馴染みのダニエル・ラドクリフ、殺人者となるルシアン役を、『クロニクル』のデイン・デハーン、監督は、初の劇場用長編映画となるジョン・クロキダスと、優秀な若手俳優・監督が集結。2013年度米サンダンス映画祭やトロント国際映画祭でも上映され、好評価を受けている注目作だ。同性愛者のアレンとルシアンの濡れ場もあり、あのハリー・ポッターが…と衝撃を受けるかもしれないが、2人の熱演には感銘を受けること間違いなし。

 
 

ザ・ウルフ・オブ・ウォールストリート
The Wolf of Wall Street 

ドラマ、エンターテイメント/レーティング未定 1月23日公開予定 

レオナルド・ディカプリオ主演とマーティン・スコセッシ監督の黄金タッグ再びとなる5作目。今作では、実在する株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォーの破天荒な生き様が描かれている。貯金ゼロ、学歴もコネもない主人公ジョーダンが、男の野望を叶えるべくビジネスを開始。斬新なアイデアと人の心をつかむ話術で、みるみるうちに年収4,900万ドルを稼ぎ出すまでに。“ウォール街のウルフ”という異名を持ち、夕食に2.6万ドル、女遊びと常識外れな浪費の限りを尽くし、世間の注目を集めて行くが、その裏ではFBIがジョーダンを探り始め…。なんとも痛快な成り上がりぶりとセンセーショナルな破滅への道。また、スコセッシ監督作品に出演するごとに新境地を見せるディカプリオの“ドヤ顔”は見物だ。3月に発表される全米アカデミー賞の最有力候補作品としても見逃せない!

 
 

ハー
Her 

ドラマ、ロマンス/レーティング未定 1月16日公開予定 

『かいじゅうたちのいるところ』から4年ぶりのスパイク・ジョーンズ監督最新作は、近未来型のラブ・ストーリー。離婚をして傷心の作家セオドア(ホアキン・フェニックス)は、新型パソコンに搭載されたOS“サマンサ”(声:スカーレット・ヨハンソン)に恋愛感情を抱いてしまう。声のみで出演したスカーレットがローマ国際映画祭で最優秀女優賞を受賞するという快挙も話題に。

 
 

フリーバード
Free Birds 

アニメ/G 1月9日公開予定 

全く正反対の性格を持つ2羽の七面鳥が、歴史を変えるため、そして過去の感謝祭のメニューから七面鳥をなくすため、すべての七面鳥を救うために力を合わせてタイムトラベルするドタバタ・ストーリー。監督は長編アニメ『ホートン/ふしぎな世界のダレダーレ』のジミー・ヘイワード、声優陣はオーウェン・ウィルソン、ウディ・ハレルソンと豪華。子どもから大人まで家族で楽しめる。

 
 

フォーティセブン・ローニン
47Ronin 

アクション/レーティング未定 1月16日公開予定 

ハリウッド一流スタッフ、主演キアヌ・リーブス、真田広之、柴崎コウ、浅野忠信など豪華俳優人がそろい、今までにはないアクション・ファンタジー・ムービーが完成。舞台は徳川将軍時代、藩を守れず浪人に落ちた47人と、その藩のおかげで生き延びていたキアヌ演じる異端の混血侍カイが、主君の敵を討つべくともに戦いに挑む。妖術を巧みに表現したCGの迫力も見所!

 
 

ウォーキング・ウィズ・ダイナソー、ザ・ムービー
Walking with Dinosaurs, The Movie 

ファミリー、アドベンチャー/レーティング未定 1月1日公開予定 

『アース』『ディープ・ブルー』を手がけた英BBCが制作。7,000万年前のアラスカを舞台に、最新の科学的検証をもとに再現された恐竜たちが登場するアドベンチャー・ムービー。群れのリーダーでもある父を亡くし、兄や仲間ともはぐれた体の小さな主人公のパッチは、巨大な肉食恐竜や自然の脅威と戦いながら旅していく。恐竜の習性がリアルに描かれ、家族で楽しめる作品に。

 
 

LIFE!
The Secret Life of Walter Mitty 

ドラマ、ファンタジー/レーティング未定 12月26日公開 

ベン・スティラーが監督と主演を務める最新作。雑誌社の写真管理部で働き地味で平凡な毎日を送るウォルター(ベン・スティラー)の楽しみは現実逃避するための空想だけ。その彼が仕事での危機をきっかけに、現実世界で冒険に出ることに。今までの空想を上回る刺激に、自分の人生が再び輝き出すのを感じるウォルター。生活がマンネリ化している !? と感じる人は、必見。

 

アメリカン・ハッスル
American Hustle 

ドラマ/M 公開中 

市民に人気の大物政治家による襲相スキャンダルを暴くために、FBI捜査官が天才詐欺師に協力を依頼 !?嘘のような本当の事件を映画化したのは『世界にひとつのプレイブック』のデビッド・O・ラッセル監督と同作のキャスト陣。ブラッドリー・クーパーはFBI 捜査官、ジェニファー・ローレンスが詐欺師の妻に。最後の1秒まで続くだまし合いに、ラストまで目が離せない!

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る