Jersey Boys ジャージー・ボーイズ

Theatre Information

Jersey Boys ジャージー・ボーイズ
今月のシアター・レビュー
©Jeff Busby


60年代の人気ポップ・グループを描いた
ミュージカル
旋風とともにシドニー上陸


「ジャージー・ボーイズ」は、1960年代初めにアメリカ東海岸に登場して、たちまち大人気となったポップ・グループ、「フォーシーズンズ」をドキュメンタリー風に描いたミュージカル。グループの出身がニューヨーク隣のニュージャージーであることから、「ジャージー・ボーイズ」と名付けられた同作品は、2005年にブロードウェイで初演され、翌年のトニー賞で最優秀ミュージカル作品賞を含む4賞に輝いた注目作だ。
その後、ラスベガス公演と平行して全米ツアーを開始、大好評のうちにロンドンとトロント公演を経て、09年7月にメルボルンでオーストラリア初公演を果たした。
そして今年、9月18日、待望のシドニー公演が開始した。演出はトニー賞を2度受賞したデス・ナクアナフ、音楽はフォーシーズンズの一員でもあるボブ・クローディオ、台詞はグループを一躍スターダムに押し上げたプロデューサーのボブ・クルーと、ミュージカルと実在の彼らを熟知したクリエーターたちによって作られた作品だ。
ファルセットの特徴ある声の持ち主、リード・ボーカルのフランキー・ヴァリと3人のミュージシャンが組むフォーシーズンズの全盛期を知る世代は、おそらく現在60歳前後の人たちだろう。1962年に全米ナンバーワン・ヒットとなったデビュー作「シェリー(Sherry)」をはじめ、「恋のやせ我慢(Big Girls Don’t Cry)」や「恋のハリキリボーイ(Walk Like a Man)」などの数々のヒット曲を生み出し、60年代のポップス界にその名を輝かせるフォーシーズンズ。ビートルズやローリング・ストーンズと同時代に活躍した彼らを知る人たちは少ないかもしれないが、「1963年12月、あのすばらしき夜(December 1963 Oh, What A Night)」(全米No.1を獲得)は、誰もが1度は耳にしたことがあるはずだ。

今月のシアター・レビュー
©Jeff Busby

ボーカルのヴァリはソロ活動で「太陽はもう輝かない(The Sun Ain’t Gonna Shine Anymore)」「君の瞳に恋している(Can’t Take My Eyes Off You)」、全米No.1となった「瞳の面影(My Eyes Adored You)」などのヒット・ソングでも知られている。
「ジャージー・ボーイズ」では、道を外れたイタリア系移民のブルー・カラーの若者たちが音楽を通して出会い、ポップ・グループを結成。下積み生活を経て名プロデューサー、ボブ・クリューのもとでフォーシーズンズとして成功する。そして成功を収めてからの失敗やトラブル、苦労など数々の変遷を彼らのヒット曲を交えて再現する。
この作品は「マンマミーア」のように、ヒット曲をそのまま劇中に生かしたミュージカルで、劇の進行に合わせて多くのヒット・ソングが登場する。ストーリー中では、マフィアや刑務所、仲間の裏切り、家庭問題など華やかな世界の裏側が描かれるとともに、仲間への忠誠心や深い人情など人間味あふれるエピソードが盛り込まれ、登場人物の愉快なキャラクターと陽気な表現で明るいトーンの作品に仕上がっている。
シドニー公演ではメルボルン公演に引き続き、主役のフランキー・ヴァリを演じるのはBobby Fox、トミーにScott Johnson、ニックにGlston Toft、ボブにStephen Mahyといういずれも歌と踊り、演技に優れた若手歌手ら。この4人は本家本元のフォーシーズンズにも負けないほどの歌唱力で作品を支える。
舞台はニューヨークを思わせる非常階段を使ったセットを骨格に、小道具のテーブルやベッド、ソファー、デスク、テレビカメラなどを頻繁に入れ替えてシーンを作る。4人がテレビ出演する時は横を向いて、舞台公演するシーンでは後ろ向き、という工夫が効果的に舞台を盛り上げている。
親しみのあるヒット音楽と波乱に満ちたストーリーが絶妙に組み合わさり、現代のセンスも加わった完成度の高い娯楽作品。公演される各地でロングランを続ける理由がそこにある。
information
▼会場:Theatre Royal, MLC Centre, 108 King St., Sydney NSW
▼公演日時:火・水7PM、木・金・土8PM、日6PM、マチネ土2PM 、日1PM
▼料金:$40~$165
▼予約:1300-723-038(Ticketmaster)
★Web: ticketmaster.com.au
jerseyboysaustralia.com.au

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